松川町教育委員会は9日、臨時委員会を松川北小学校で開いた。町の教育行政に対する住民の声を聞く「移動教育委員会」で、初の試み。傍聴した小中学生の保護者は身近な課題などについて町教委の考えを質し、意見、要望もした。
本年度から進める町教委の「見える化」「言える化」の一環。地域と密接な関係を築き、町教委の活動を知ってもらうきっかけづくりにと計画した。
北小の会議室を会場に行い、小中学生の保護者ら約20人が傍聴した。国が検討する教育委員会制度の改革を議論した後、傍聴者とこれからの教育について意見交換した。傍聴者からは「教委の活動を町民が理解していない。広報したらどうか」「もっと情報がほしい」「主体性をもっと出してほしい」など、意見や要望が出た。
地域ぐるみの学力向上支援を目的に、町教委が今夏から始めた「てらこや松中」には、「子どもたちの基礎学力を高める良い機会になった」と感謝の言葉が寄せられた。
移動教育委員会は今後も継続し、来年度は年3回ほど実施する予定。教育長は「これまで傍聴がなくて当たり前のなかでやってきた。会議に外の目が入ることで委員としての自覚もより高まると思う」と話した。
次回は11月21日に町資料館視聴覚室で開き、部活動のあり方について意見交換する。