泰阜村立泰阜中学校の全校生徒38人は18日、同校で恒例の百人一首クラスマッチを開いた。生徒らは少人数の源平合戦で他学年と対戦。熱戦を通じて和歌に親しんだ。
春秋に句会を開くなど俳句や短歌の学習に注力する同校。同クラスマッチも伝統文化に触れながら生徒間の親睦を深めることを目的に、12月からクラスごと学習や練習に励んできた。
1~2人の8グループに分かれて他の学年と対戦。それぞれが戦略を持って臨み、緊張感ある雰囲気の中、上句を数文字を読んだだけで「はい」と手が伸び、札をとるなどハイレベルな戦いが繰り広げられた。
勝利が決まるとチームメートとハイタッチして喜ぶ生徒たち。1対1の対戦で91枚を獲得した2年生(14)は、小学6年生から百人一首を覚え始めたといい「いい結果が出て良かった。日本の和に親しみ、早く取るというスポーツ性も面白い」と笑顔を見せた。
読み手は、昨年10月、同校に教育実習で訪れた東京の大学に通う男性(22)が務めた。男性は飯田高校在学中に「かるた愛好会」を立ち上げるなど小倉百人一首競技かるた歴が長く、同校からの依頼を受けて参加。「最初の一音を逃さないよう真剣に聞こうとする姿勢が素晴らしかった」と話し、「日本の文化や和歌に親しみを持ち、百人一首をもっと楽しんでもらいたい」と生徒たちに呼び掛けた。