県内で広がる「通学合宿」 普及目指しリーダー養成へ

学校・教育

[ 2015年 6月 24日 水曜日 13時01分 ]

 地域の公民館や集会所など宿泊可能な施設で、異年齢の子どもたちが共同生活を行いながら学校に通う「通学合宿」の実施が、県内各地に広がり始めている。1997年に9市町村だったのが、昨年度は25市町村に増加。さらなる普及を目指し、県県民文化部世代サポート課は適切な通学合宿を行うためのリーダー養成講座を20、21日の両日、泰阜村のNPO法人グリーンウッド自然体験教育センターで開いた。県内の公民館長や主事、学校職員ら4人が参加して、実施に必要な安全管理などの知識を身に付けた。

 通学合宿は、いまでは少なくなった共同生活の機会を子どもたちに与え、衣食住の生活体験を通じて自らの役割を認識し、協力し合う心を育むことが狙い。一方、地域のボランティアで構成するスタッフは「地域の子どもは地域が育てる」という意識向上につながると期待される。

 講座は安心安全な同合宿の実現に向け、必要な知識を身に付ける。県は同教育センターに委託し、5月に松本市で基礎を学ぶ日帰り講座を開催。20人が参加した。今回は応用編として県内から20~70代の男性4人が参加し、同教育センターの齋藤新事務局長が講師を務めた。

 講座はワークショップ形式で行い、起床から登校、帰宅、夕食、就寝までの間、子どもたちに及ぶ可能性がある危険性について書き出し、情報を共有するなどして安全管理や地域協力体制のつくり方、地域らしさをプログラムに落とし込む方法などについて学んだ。

 参加した松本市入山辺地区で公民館主事を務める男性(29)は、9月に小学4~6年生までの30人を対象に初めてとなる通学合宿の実施を予定。「子どもたちにけがをさせない安全管理を身に付けるとともに、いかに子どもたちが主体的に行動できるかを考えたい」と語る。齋藤事務局長は「不安がなければ参加させたいという保護者は多い」と指摘。「長野県の特徴ある地域性を生かした合宿を目指し、もともとある地域力をもう一度蘇らせることができれば」と話した。

 県内では、一昨年度14市町村で計23回、昨年度は25市町村で計43回に増えた。飯田下伊那も一昨年度は阿智村、豊丘村のみ計7回だったのが、昨年度は飯田市をはじめとする6市町村で計15回と増加。同サポート課の主事は「ことしはさらに実施数が増える見込み。南信地域でもさらに普及を進めていきたい」として、リーダー養成講座を10、11月にも開く予定だ。

  

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