県立阿南高校の2年生約100人は15日、平和学習の一環として阿智村駒場の満蒙開拓平和記念館を訪れ、入植した開拓団の歴史や戦争背景について知識を深めた。
10月に行われる沖縄研修旅行の事前学習と位置付け、戦争について学ぶことを目的に同記念館に初めて訪れた。さまざまな展示物に沿って記念館のスタッフから説明を聞いた後、後半は映像を見ながら1時間ほどの学習を重ねた。
日本国内から27万人が満州に渡り、泰阜村の大八浪開拓団は1067人のうち帰国者はわずか412人で、集団自決もあった悲惨な歴史を目の当たりにした生徒たち。熱心にメモを取りながら説明を聞いた男子生徒の一人君(16)は「言葉に言い表せない気持ち。戦争はするべきではない」と話した。