飯女の中原さん最優秀賞、働く父の姿 短歌に詠み

学校・教育

[ 2009年 12月 11日 金曜日 11時01分 ]

 高校生の文芸の最高峰といわれる「第24回全国高等学校文芸コンクール」(全国高等学校文化連盟など主催)の入賞作品がこのほど決まり、飯田女子高校2年の中原真菜美さん(17)の作品が短歌部門の最優秀賞に選ばれた。中原さんのほかに、飯田下伊那関係では同校3年の本塩郁弥さん(17)が俳句部門で優良賞、市原沙由理さん(18)が短歌部門で入選をそれぞれ受けている。

 小説、文芸評論、随筆、詩、短歌、俳句、文芸部誌の7部門に46都道府県から2万5230点の応募があり、優秀作品には最優秀賞をはじめ文部科学大臣賞、読売新聞社賞、一ツ橋文芸教育振興会賞などが贈られた。

 中原さんの作品は「陽光を桃に当てたる銀色のシートに父の汗滴りぬ」。父と一緒に桃の収穫をした昨年夏の情景が同じように暑かったことしの夏によみがえり、自宅の縁側で詠んだという。

 桃に光を当てるため銀色のシートを敷いていて、収穫期の農場はとても暑くなる。「自宅がこんなに暑いのだから、父はどんなに暑いだろう」。家から離れた場所で汗を流して働いている父の姿を思い浮かべた。

 小学1年のころから言葉遊びが好きで、高校の文芸クラブに入って本格的に短歌を詠み始めたという中原さん。祖父ら身近な大人も短歌や俳句、詩が好きで、幼いころから文芸に親しんだ。

 最優秀賞の知らせを聞き「初めは信じられなかった」という。短歌も俳句も作るものの、どちらかといえば短歌のほうが得意。クラブの活動が楽しいと笑顔を見せ「楽しく、自分が思い浮かんだものを短歌にできれば」と話していた。

 本塩さんは「蒲公英の絮塵取の中にあり」の句で優良賞を受賞した。ことしの春、学校の渡り廊下で掃き掃除をしていて、ほこりにまみれたタンポポの綿毛を見つけた時のこと。「もう少し先に落ちれば土があって芽吹いたのに…。かわいそうだな」と、感じたことを俳句に詠んだ。

 短歌より俳句が得意という本塩さんも、高校のクラブで俳句を詠むようになった。まもなく卒業するが「卒業して機会が少なくなっても、短歌や俳句を続けていきたい」と意欲を語った。

 市原さんは「天高く靴を蹴飛ばし空見上げ父に進路を告げに行きたり」という短歌で入選。進路を考える高校生ならではの気持ちを短歌に込めた。

 3人が所属する文芸クラブ顧問の松下さなえ教諭は「普通だったら見過ごしてしまうような一瞬の美しさに感動し、細やかな感性で言葉に表した作品が評価されたのだろう。心を素直に表現でき、審査員に感動が伝わったのでは」と評価。「作品を認めていただけたことはうれしく、生徒たちも励みになると思う」と話していた。

  

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