飯田工高 手製の気球打ち上げる~「地球の曲線撮影したい」 

学校・教育

[ 2012年 11月 24日 土曜日 13時17分 ]

 飯田工業高校3年生が、手製の気象観測気球にビデオカメラを乗せて3万メートルの成層圏まで到達させ、地球の曲線をとらえようと挑戦した。打ち上げた気球は降下中に見失い、撮影できたかどうかは不明。生徒たちは着地点を埼玉県の山林付近と予想し、再捜索を検討。どうにか回収できれば―と知恵を集める。

 挑戦したのは機械科3年の8人で、毎年3年生が1年間かけて取り組む課題研究の一環。

 生徒たちは気象観測用の白い風船(直径1・8メートル)を購入。ビデオカメラ2台とスマートフォン、外部バッテリーを水色の発泡スチロールの箱に搭載し、長さ9・4メートルのロープで風船と箱を結びつけた。箱の重さは約750グラム。

 プロジェクト成功のために克服すべき課題の研究には半年を費やした。できるだけ高く飛ばそうと、積み荷の重さとのバランスを考慮して気球のヘリウム密度を計算。飛んでいる位置を特定するためスマートフォンを積み、上空で破裂後はパラシュートで落下するよう考えた。大気圏上層の気温が摂氏マイナス55度まで下がることもあるといい、カメラのバッテリーを温めるためのカイロも添えた。6時間ほど連続撮影できるカメラは打ち上げ前から録画状態にセットし、下向きと横向きに備えた。

 着地しやすいエリアとして関東平野を選び、上空の風を考慮し打ち上げ地点を福井県永平寺町に決めた。今月18日、早朝から準備し、カウントダウンを合図に午前9時に飛ばした。気球は青空に吸い込まれるように舞い上がり、生徒からは「いいぞ」の声。着地点を予想しながら車での移動を始めた。

 秒速6メートルで上昇し、事前の計算だと90分ほどで3万メートルに達する。データ分析によると松本市上空で破裂し、その後、川上村の上空8000メートル付近を降下しているのを確認。打ち上げ地点から260キロほど離れた地点まで確認できたが、埼玉県秩父市と飯能市の付近で見失った。周辺を捜索したものの、見つけることはできなかった。

 気球が3万メートルに到達したかや、録画できているかは不明。ただ移動距離などを考えると撮影できている可能性は十分ある。

 着地したとみられる地点は埼玉県内の山林。現在テスト期間中のため活動を休止しているが、生徒たちは回収に向けて現地で探したい意向が強く、テスト後に改めて相談して今後の対応を決める。

 「生徒たちのこれまでの苦労を考えると見つかってほしい」と願う顧問の教諭(43)。箱には連絡先が記されており、見つけた人から連絡があるかもと望みをつなぐ。

  

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