「和田小のみんなと学びませんか」―。飯田市南信濃の和田小学校は1月、東京都内で郵便局のサンプリングサービスを利用し、同校での教育移住体験などをPRする。4年生が手づくりしたチラシなど1000組を子育て世代にしぼり込んで配布し、ピンポイントで関心を引く。
チラシは同校の4年生が国語の授業を使い「和田小学校のよさを伝えよう」と書き上げた。人形劇や茶摘みなど地域の人と接して学ぶことができる姿、友だちが面白く、先生はやさしいなどの魅力を記し、「楽しい和田小を10年も20年も続けていきたい。一緒にすばらしい小学校生活をおくりましょう」と呼び掛けている。
郵便局が窓口でチラシや試供品などを手渡す同サービスを活用する。
4年生の女子児童の一人(10)は「南信濃は都会にはない自然がいっぱいで、とても住みやすいところ。たくさんの人に知ってもらい、一緒に学べる友だちが増えたらうれしい」と話した。
同校の児童数は28人。2023年には19人にまで減少する見込み。学校運営協議会は「学校の存続に向け、児童数の減少問題は待ったなしの状況」とし、本年度から移住、定住の促進に向けた地域や学校のPR活動に力を入れている。
大池満校長は「活動を通じ、地域の危機意識が高まるとともに、外部からの反応も出てくるようになった。何もせず待っていても子どもは減るばかり。できることから何でも取り組んでいきたい」と力を込めていた。
◎写真説明:魅力を伝えるチラシを作成した4年生