「リニア駅設置に高まる期待」三遠南信・リニアの期成同盟会が総会

リニア中央新幹線

[ 2010年 2月 12日 金曜日 15時32分 ]

 三遠南信道路建設促進南信地域期成同盟会、リニア中央新幹線建設促進飯伊地区期成同盟会は10日、飯田市錦町のシルクホテルで総会に続いて、講演会を開いた。約300人が聴講。新年度予算で計画どおり事業費が付いた三遠南信自動車道の「平成20年代後半の全線開通」と、飯田駅設置へ向けて正念場を迎えているリニア中央新幹線の2025年開業に向けて期待と熱気でかつてない盛り上がりをみせた。

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 三遠南信自動車道の整備について講演した国土交通省中部地方整備局飯田国道事務所の柳武市所長は、事業の整備効果として「三遠南信圏域には高速道路のインターから60分以内に到達できない地域が約30%あるが、これを解消できる。事前通行規制の回避も可能となり、災害に強い地域ネットワークが構築される。平成20年度に旧上村・南信濃から飯田市内へ75回の救急搬送があり平均80分かかったが、三遠南信道の整備により50分短縮されて30分となり、医療サービスが大きく向上する」と説明。

 08年4月13日の飯喬道路1工区開通による効果にも言及。「阿南病院から市立病院への搬送が約5分短縮された。減少が続いていた天龍峡の入込み客数も増え、企業立地による地域活性化にも貢献している」と指摘した。

 事業の進捗状況については「飯喬道路2工区を最重点に全線にわたって工事を行っている。その先線の3工区は測量、地質調査、設計の見直しを行っており、いずれ全面展開する。青崩峠道路は昨年6月、環境影響評価縦覧を完了し、測量、地質調査、設計を行っているところ。県と協力し工事用道路をつくっていく。浜松河川国道事務所が管轄する佐久間道路は、用地買収から工事着手の段階。三遠道路は用地買収を完了し、工事を推進している」と説明した。

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 「リニア新幹線が飯田地域に与えるインパクト」と題して講演した三菱UFJリサーチ&コンサルティングの加藤義人研究開発第1部長は、飯田市から委託された「リニア中央新幹線の実現による社会・経済影響調査業務調査結果」を説明。単年度で46億円、供用後50年間で約1300億円と推計された施設効果について「決して小さい数字ではない。新規事業所立地や人口移動による効果は含まれていないので、期待できる経済効果はさらに大きくなる。地域経済活性化のチャンスであり、これを現実のものにする取り組みを期待する」と述べた。

 また、飯田駅の設置場所についても言及。「新幹線の設置タイプをみると、約6割が中心地に駅を設置している。中心型の方が人口増加の割合が大きい傾向が確認された。新幹線駅の開業は総じてプラスの影響が働く可能性が高く『ビジネス流動』『観光関連業』『事業所立地』『コンベンション誘致』『中心市街地』『定住人口』など多くの項目で、中心地に駅を設置した方が、プラスの影響が大きく働く傾向がみられた」と指摘。

 「駅設置場所は、中心地に設置する方が、リニア効果を最大限発揮させやすい。ぜひ中心市街地に設置されるよう、調査を担当した者として強く願っている」と強調した。

 最後に、まとめとして「最大のポイントは、東京まで45分、名古屋まで25分と時間短縮をおこすことによる経済効果。産業の新しい立地ポテンシャルが高まる。また、新しいライフスタイルにより交流が増える。南信州地域は今まで広域交流をあまりやっていないので、歴史的に変革していくことをイメージすべき。試算上の経済効果を現実のものとし、若者が飯田に戻ってきて能力を発揮できることを切に願う。いかに現実のものにするか濃密に議論すべき時期」と結んだ。

  

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