リニア 県アセス技術委が知事意見へたたき台

リニア中央新幹線

[ 2014年 2月 21日 金曜日 13時33分 ]

 リニア中央新幹線計画をめぐり、JR東海が示した環境影響評価準備書を審議する4回目の県環境影響評価技術委員会が19日、長野市内であった。事務局の県は、知事意見に反映させるたたき台として、これまでの意見を228項目に集約。JR東海は水資源の事後調査の概要や、斜坑(非常口)数を減じた場合に延長する工期を示し、変更は困難とする考えをあらためて強調した。

 委員13人が出席し、審議した。

 たたき台は、前回までの会議で委員から出された意見を集約。意見のほか、指摘事項や記録など取り扱い案も示した。

 意見では、環境影響評価全般に係る区分で「最低限の主務省令を満たしていればいいという感覚で対応することは適切ではない」など事業者の環境影響評価に取り組む姿勢を質すほか、大気質や騒音振動など具体的な環境項目で、適切な予測評価や住民が安心できる説明を求める。

 廃棄物処理については、トンネル掘削で発生する残土の処分先や運搬ルートが確定していないため、「法による事後調査対象となることを明確に記載するべき」と指摘する。

 会合でJR東海は、前回までの質問に対する回答として、井戸の水位や湧水の水量、地表水の流量を対象に行う事後調査の内容や範囲、方法、頻度を提示した。

 水位や水温、pHなどについて、トンネル掘削前の1年間と工事中に月に1度、掘削完了後3年間に季節ごと調べるとし、予測検討範囲やその周囲の個人井戸については工事着手前に聞き取り調査も行うとした。

 井戸や湧水の調査範囲は「地域の意見を踏まえ、予測検討範囲の周囲も調査地点を検討し、自治体から要請があった井戸も検討する」とした。

 斜坑数を減じた場合の工期も提示。大鹿村では釜沢の2カ所を減じて上蔵の1カ所に集約した場合、工期は24年間になるとし、「この工程では2027年の開業に間に合わない」とした。

 準備書で示した工期について、着手時期の見通しにずれがあることについては「地権者が少ない大鹿では着手から用地協議を終えるまで1年、ほかの地域はプラス2年と見込んでいる」と説明した。  県は3月12日に開く次回会合で、意見を取りまとめる計画。

 ×    ×

 会合では、水資源や廃棄物処理、動植物保護などをめぐって、委員から多様な意見、指摘が相次いだ。

 水資源の事後調査について富樫均委員は、より詳細な調査計画の提示を要望。亀山章委員長も「関係市町村の懸念が強い項目。きめ細かく対応し、事業を進める中で具体的な問題が出た場合は、技術委に報告してほしい」と要求した。

 これに対してJR東海の沢田尚夫・中央新幹線建設部担当部長は「施工計画を詰める中で具体的な場所や手法が決まれば、事後調査の計画として示すことを考えていきたい」と応じた。

 大鹿村大河原の小日影鉱山跡については、富樫委員が「鉱脈に当たると影響が大きく、排水に影響が出る場合がある。工事中、後の調査をしっかり定め、重金属が出た場合は公にする姿勢を示すべき」と指摘。沢田部長は「問題意識を持っている。自然由来の重金属が出た場合は法令に基づいて処理する。きちんと公開する」と答えた。

 県道松川インター大鹿線の交通量について、現状の1日1673台から工事により最大で1736台が上乗せされるとした同社の試算に対し、梅崎健夫委員は「インターがあるところと山間地では影響が違う。感覚的には通り過ぎという(村民の)声が理解できる。抑える計画を示してほしい」と求めた。

 これに対し、沢田部長は「土を仮り置きして運搬数を減らすなどの努力をするが、仮り置き場の数や量は地域との調整になる。大鹿村では現状、仮置き場を設けたり、村内で土を受け入れてもらうことが厳しいと想定している」と説明した。

  

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