リニア、トンネル工事今秋着工 2018年から本坑

リニア中央新幹線

[ 2016年 9月 8日 木曜日 19時36分 ]

大鹿村内における工事工程表

 リニア中央新幹線の2027年開業に向けて建設を進めるJR東海は7日夜、南アルプストンネル(総延長25キロ)の長野工区(約8・4キロ)に関する工事説明会を大鹿村交流センターで開いた。釜沢地区の非常口(作業用トンネル)の準備工事を今秋から着手し、非常口の掘削開始は「来年の年明けにも」と説明。18年初めごろからトンネル本坑や先進坑の掘削を始めるとした。

 リニア沿線での工事説明会は南アトンネルの山梨県側の早川町、ターミナル駅のある東京都品川区、名古屋市に次ぎ、長野県内では初めて。南アトンネルはリニアの最難関工事とされ、山梨側では昨年12月に工事が始まっている。

 村内ルートは約13キロ。小渋川に架かる橋梁(171メートル)を除きトンネルで非常口が4カ所、変電施設が1カ所できる。13キロのうち8・4キロについて、JRはことし2月、大手ゼネンコン鹿島(東京)を中心とする共同企業体(JV)と工事契約を締結した。

 説明会でJR側は、工事の日程案や具体的な工事内容、工事用車両の運行計画や安全対策、環境保全などを説明した。

 4つの非常口のうち、除山非常口、釜沢非常口、小渋川非常口の3カ所が今回の工区に含まれる。

 日程案によると、除山非常口は今秋から作業用ヤードの造成を中心にした工事に着手。ヤードの造成が完了した後、来年1月から非常口の掘削に着手する見通し。1年ほどかけて掘削し、先進坑や本坑の掘削着手は「2017年度末もしくは18年当初」とみた。釜沢非常口は本年度から来年度にかけて河川桟橋の設置やヤード造成の工事を行い、来年春ごろから非常口の掘削に着手する。

 工事契約はまだだが、青木川非常口は来年秋ごろに工事着手する予定。小渋川橋梁は18年の夏ごろにヤード整備や桟橋工が始まり、変電施設は18年秋ごろから造成工事などに入る。

 本坑は23年春ごろの貫通を目指す。

 トンネル掘削で大鹿村から出る残土は300万立方メートル。大半は村内に仮置き後、改良工事完了後の県道松川インター大鹿線を使って村外へ運び出す。搬出期間は19年春から25年度半ばごろまで。

 村内8カ所に仮置き場を設け、このうち村総合グラウンドと村歴史民俗資料館「ろくべん館」前の2カ所は最終置き場となる。どちらも施設整備に向けた造成に残土を利用する。

 工事用車両の運行ルートと通行台数を示した。工事着手から18年春ごろまでは主に資機材運搬車両が村中心部や県道を通行する。19年春からはトンネル掘削で発生する残土を村外に運び出すが、仮置き場の確保によって走行台数の平準化を図り、1日のピーク値は往復約1350台。

 運行時間帯は発生土が午前8時~午後6時、資機材が午前7時半~午後7時。トンネル掘削は24時間態勢で行う。ともに休工日は日曜。

 またJRの長野工事事務所大鹿分室(大河原)の隣接地にはJVの宿舎や事務所ができる。建物のイメージ図と配置案を示し、設置時期はことしの12月ごろとした。広さは約8000平方メートル。7棟と駐車スペースを確保し、宿舎は200人規模になる見通し。

 説明会は村全体と地区ごとに分けて複数回開催する方針。地区別は大河原、青木、上蔵、釜沢の4地区を計画し、13日は大河原、14日は青木、15日は上蔵を対象に開く予定。釜沢は未定。

  

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