2027年までに9991億円 リニアの経済波及効果示す

リニア中央新幹線

[ 2015年 2月 5日 木曜日 9時54分 ]

 県は3日、JR東海が東京―名古屋の2027年開業を目指しているリニア中央新幹線の建設工事や開業に伴う経済波及効果の試算を公表した。工事による同効果は27年までに9991億円、開業による県内消費への同効果は開業時に年336億円とし、県リニア活用基本構想の具現化を図るための施策の立案、実施の参考にするとした。

 県庁で開かれた「リニア整備を地域振興に活かす伊那谷自治体会議」で示した。

 工事による効果は、工事実施計画やJR東海の試算を基に、トンネルや路線、駅、変電施設などを含む県内で行われる建設費の推計6068億900万円を経済波及効果を算出する際に用いる産業連関表に投入して導いた。

 9991億円はことしから2027年まで13年間の計で、単純に換算すると年769億円。雇用誘発者数は年5756人を見込んだ。

 国道や県道整備など、地元が行う周辺や関連道路の整備に関する経済効果は含めていない。

 また、開業後のリニア利用者による県内消費の経済波及効果は、県が誘客策を講じて観光客を増加させることを前提に試算した。

 すでに示している長野県駅の利用者想定6800人に加え、岐阜や山梨県駅も含めた県内から出発または県内を目的地とするリニア乗降客を1日8400人と見込んだ。

 このうち4800人(長野県駅3900人)が長野県を訪れる旅客数とし、うち、2800人(同2400人)が観光、1200人(同900人)がビジネス、800人(同600人)が私用とし、旅行目的別に旅行消費額を推計。産業連関表に当てはめて経済波及効果を年288億円としたが、誘客策を講じれば日本人で日420人、外国人で日50人の増が見込めるとし、旅客総数を5300人に設定して経済波及効果は年336億円とした。

 同会議で事務局は、周辺や関連道路の整備に関する経済効果の試算についても「数字が確定し、形が見えた段階で示す機会があれば示したい」とした。

 牧野光朗飯田市長は「大きな数字で、あらためてプロジェクトの大きさを実感している。効果を地域の中でしっかり反映させるには、環境の整備が必要と受け止めている。国、県、沿線市町村と連携してしっかり効果が及ぶように取り組んでいきたい」と話した。

  

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