リニア中央新幹線 県、飯田市、JRが3者会議

リニア中央新幹線

[ 2021年 6月 2日 水曜日 15時33分 ]

 リニア中央新幹線建設事業と関連工事について、県、飯田市、JR東海の3者が情報共有する調整会議の第2回が2日、市役所で開かれ、工事調整、用地調整の部会ごと行程表に基づいて事業予定を説明した。用地取得に伴う「残地」を巡り、3者間で対応にばらつきがあるといった住民の指摘に対し、佐藤健市長は「共通の考え方を持って対応していることを知ってもらうことが必要」との認識を示した。

 会議は県飯田建設事務所の細川容宏所長、佐藤市長らが出席し、JRの古谷佳久担当部長はリモートで参加した。

 残地の取り扱いについて再確認した。3者とも事業に必要な範囲のみを取得することを基本とし、残地が発生した場合は残地の利用方法を地権者と個別協議し、場合によっては隣接する地権者に残地取得を照会するなど有効利用を探るとする。

 また全体の計画が見えづらい状況にあるとして、リニア本体工事、関連工事を1つにして情報発信する方針で、市などのホームページを活用することを確認した。

 市内の事業予定について、JR側が説明した。520メートルの天竜川橋梁は昨年7月に喬木村の高架橋を合わせた区間の工事契約を結び、本年度は本体工事にかかる工事説明会を開催した後、渇水期から橋りょうの本格工事に入るとした。

 リニア路線について、新設する長野県駅(仮称、全長950メートル)を含む駅部区間は、昨年9月に工事契約の手続きを開始している。施工業者が決定した後、具体的な施工方法を検討する考え。地元とも協議を重ね、「秋以降に工事説明会を開く」とした。

 リニア県駅西にできる「風越山トンネル」の2工区(計5・6キロ)のうち未着工の「上郷工区」(3・3キロ)についても「秋以降に具体的な工事計画を示す」とした。

 西側の黒田工区(2・3キロ)は3月に工事説明会を開き、4月に環境保全計画を公表。工事の準備が整い次第、施工ヤードの準備工事に着手する。地下水への影響が小さい「シールド工法」を採用する計画で、本年度中にシールドマシンの製作を開始する見通し。

 中央アルプストンネル松川工区(4・9キロ)は作業ヤードの整備と工事用仮設桟橋の工事を進める。トンネル掘削に向けて準備を進め、準備が整い次第掘削を始めるとした。

 残土置き場について、本年度は下久堅地区で残土搬入に向けた準備工事に着手する見通し。

 一方、市側は県内駅周辺整備(6・5ヘクタール)の検討状況を報告した。土木の実施設計を進め、整備区域の契約・移転に向けて物件調査、用地協議を行っているとした。

 県駅周辺整備などで移転を迫られる住民を対象にした移転代替地のうち、上郷飯沼地区の「北条・丹保」(約2・6ヘクタール)の第1工区は3月末に完成。第2工区は6月末完成を目指して整備する。北条・丹保は全73区画で、移転区画が決定しているところから移転が始まっている。

 北条・丹保のほか、座光寺地区の「宮の前・唐沢」「共和」でも移転代替地整備を計画。宮の前・唐沢は道路工事と造成工事に着手し、6月末に分譲区画が完成する見通し。農地を含めた代替地の完成は2022年3月末になる予定。共和は造成計画を策定し、こちらも同年3月末の完成を目指す。

 県は関連事業として、国道153号飯田北改良(2・6キロ)、座光寺上郷道路(2・7キロ)、県道市場桜町線の3路線を整備する。県駅南側の新戸川の河川改修については物件調査や測量が完了し、本年度の渇水期から工事着手するとした。

 佐藤市長は「3者の事業調整を住民に見える化し、定期的に開催することで調整をより確実なものにする」と述べた。

◎写真説明:3者調整会議の第2回

  

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