リニア中央新幹線で沿線6都府県から意見聴取

リニア中央新幹線

[ 2010年 7月 3日 土曜日 8時26分 ]

 リニア中央新幹線の整備計画を検討する国土交通省交通政策審議会鉄道部会小委員会(小委員長=家田仁東大大学院教授)は2日、同省で5回目の会合を開き、東京、静岡、愛知、三重、奈良、大阪の沿線6都府県の意見聴取を行った。出席した知事らからは、大阪までの早期全線開業を求める要望に加え、中間駅の建設費をめぐって、JR東海の全額負担や国などの支援を求める意見が相次いだ。

 6都府県すべてが、JR東海主導によるリニア整備に期待感を示し、大阪までの早期全線開業を要望。東京、大阪、名古屋の3大都市圏が連携を深めることで、国際競争力を強化できるとし、国の下支えや、手続きのスピードアップを求める意見を続けた。

 東京都は、3大都市に長野、山梨、静岡を加えた7200万人の大交流リニア都市圏が誕生することで、日本の国際競争力を強化し、社会発展に寄与できると指摘。全線開業後は羽田―大阪間の航空機需要が転換し、年間約3・2万回の羽田空港の発着枠を国際線に切り替えることが可能になると主張した。

 大阪府も超巨大都市圏の形成が不可欠だとし、「早期全線整備を実現して日本の競争力強化につなげるべきだ」と提言。JR東海の意向を尊重しつつ、国が積極的に下支えをするべきだとした。

 三重県は、中間駅の建設費について「事業主体が負担すべきだ」としてJR東海による全額負担を要望。奈良県は「地元負担は受益の範囲内にとどめるべき」とし、中間駅の位置決定には全国新幹線鉄道整備法を踏まえ、「地域の既存交通インフラとの接続を念頭に置いた決定と、地方公共団体の意見が適切に反映される仕組みが必要だ」と訴えた。

 沿線9都府県でつくるリニア中央新幹線建設促進期成同盟会の会長を務める愛知県の神田真秋知事は、中間駅の建設費の負担分担をめぐって、国と都府県、JR東海の3者が協議をする必要があると指摘。自治体側は同期成同盟会の幹事会を調整役とすることが可能だと提案した。

 静岡県は、のぞみのリニア化で東海道新幹線の利便性が向上するとし、富士山静岡空港直下への新幹線新駅設置を求めた。また、「リニアが実現すれば、飯田と浜松を結ぶ三遠南信自動車道の意味も出てくる」とし、縦軸の地域振興に期待を寄せた。

 ルート選定問題などをめぐり、複数の市町村などから意見、要望が提出されていることを受け、同小委員会はこれまでに実施したJR東海と沿線全9都府県の意見聴取の内容をまとめて公表し、近くパブリックコメントを実施する方針を示した。

  

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