リニア中央新幹線のルート選定へ

リニア中央新幹線

[ 2010年 10月 15日 金曜日 9時13分 ]

 リニア中央新幹線の整備計画を検討する国土交通省交通政策審議会中央新幹線小委員会(委員長=家田仁東大大学院教授)は、来週中にも9回目の会議を開き、ルートの絞り込みに着手する。独自に進めた費用対効果の分析結果を提示する計画だが、所要時間が最も短い南アルプスルートの優位性を示す内容になると見られ、JR東海が想定する同ルートで決着する公算が強まった。南アルートが選定されれば、飯田下伊那地域が願う飯田エリアへの中間駅設置が固まる。

 リニアの経路をめぐっては、JR東海が南アルートの採用を希望し、飯伊も飯田市付近への中間駅設置が想定されている同ルートの実現を願っている。一方、県内の一部地域が南アを北側にう回する伊那谷ルートによる建設を求めている。

 小委員会は「国内経済に及ぼす影響を知りたい」(家田委員長)と、独自の試算を実施。費用対効果や人口の増減に伴う詳しい需要予測の分析を進めていた。

 来週中にも開く委員会で結果を公表する予定だが、いずれも距離や所要時間がもっとも短い南アルートの優位性が認められる内容になる見通し。国の指示でJR東海が実施した工事費や維持費、需要輸送量など4項目の調査結果も含め、すべての試算が南アルートを優位とすることになれば、基本計画で想定された「南ア」「伊那谷」「木曽谷」の3ルートの中で、南アルートが唯一の選択肢となる。

 中間駅の設置について「1県1駅」の方針を掲げるJR東海は、南アルートの需要予測のなかで飯田市と下伊那郡の町村を含む飯田エリアへの中間駅設置を想定し、1日7000人の輸送人員を見込んでいる。

 また、昨冬に松本市で開かれた説明会では、飯田エリアの路線設定について触れて「天竜川を横断するところが明り区間で顔を出すイメージ。両岸で河岸段丘が発達していることも考慮して路線を設定したい」と具体的な言及もしており、飯田駅設置が南アルートの規定路線になっている。

 審議会事務局の国土交通省鉄道局幹線鉄道課は「試算は示すが、その場でルートを選定するということはない。委員のみなさんの判断によるが、少なくとも2―3回の論点整理を経てまとめていくことになるだろう」としている。

 前回の小委員会終了後の会見で、経路について委員会としての意見を答申に盛り込みたい考えを示した家田委員長は、ルートからはずれる地域について「高速道路との結節などにより駅勢力圏の拡大を図り、ルートからはずれる地域も振興できるような提案をしたい」と話していた。

 リニア飯田駅設置推進協議会の宮島八束会長(飯田商工会議所会頭)は「飯田駅設置という長年の悲願の実現がようやく目前に迫り、大変うれしい」と歓迎。中間駅設置を見据えて進めてきた地域づくりの論議について「駅設置効果をプラスに向けるため、さらに踏み込んだ議論が必要となる。若者、女性も巻き込みながら市民全員が一丸となってリニアが停車する南信州の将来像を探らなければならない」と語った。

  

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