リニア交政審 経済効果も南アルート優位

リニア中央新幹線

[ 2010年 10月 21日 木曜日 15時34分 ]

 リニア中央新幹線の整備計画を検討する国土交通省交通政策審議会中央新幹線小委員会(委員長=家田仁東大大学院教授)は20日、同省で9回目の会議を開き、独自にまとめた費用対効果分析、環境調査の検討結果を踏まえて論点を整理した。経済成長率別や高速道路料金減の有無など複数のケースを想定した経路別の費用対効果の比較では、いずれの場合も便益が大きく、費用が小さい南アルプスルートの優位性が認められた。小委は29日の自由討論を経て、早ければ11月12日にも推奨経路を固める。

 事務局の鉄道局が需要予測、費用対効果分析、経済効果分析の結果を明らかにした。

 メーンとなる費用対効果分析は、0―2%の経済成長率別、高速道路料金半減の有無、開業年別に複数のケースを想定して算出した。

 参考とした「2045年東京―大阪間開業」「経済成長率1%」「高速道路料金現状維持」の場合では、南アルートが便益8・35兆円、費用5・52兆円で費用便益比(費用対効果)1・51、伊那谷ルートが便益7・49兆円、費用6・05兆円で同比1・24となるなど、便益は南アルートが、費用は伊那谷ルートが多くなり、すべてのケースで南アルートの費用便益費が伊那谷ルートを上回った。

 JR東海が想定している「2027年東京―名古屋間開業」のケースでは、経済成長率1%、高速道路料金現状維持の場合、南アルートは便益4・88兆円、費用4・07兆円、費用便益比1・20、伊那谷ルートは便益4・31兆円、費用4・58兆円、同比0・94で、伊那谷ルートは便益が費用を下回る可能性を示唆した。

 経済成長率別では成長率が高いほど費用対効果が大きくなるが、高速料金の値下げや、開業年度の前倒しなどよる影響は小さいと予測した。

 空間的応用一般均衡モデルを用いて導いた経済効果も、南アルートが伊那谷ルートを上回る結果となった。

 大阪まで全線が開業する2045年時点での経済効果(便益)は、全国計で南アルートで年7100億円、伊那谷ルートで年6500億円。生産額の変化は南アルートで年8700億円、伊那谷ルートで年8300億円と推計。地域別では東京、名古屋、大阪の大都市圏に効果が集中するものの、飯田市が実施した環境影響調査と同様、世帯当たり便益は人口が少ない長野、山梨両県で大きくなるとした。

  

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