リニア交政審が11回目の会議開く

リニア中央新幹線

[ 2010年 11月 13日 土曜日 8時28分 ]

 リニア中央新幹線の整備計画決定に向け、年内の中間取りまとめを目指す国土交通省交通政策審議会中央新幹線小委員会(委員長=家田仁東大大学院教授)は12日、同省で11回目の会議を開き、論点を整理した。委員から寄せられた疑問の解消に向け、JR東海などから説明を聞いた。意見集約は見送ったものの、前回行った自由討論の議事要旨を報告、ルートを南アルプスルート、走行方式をリニア、建設・営業主体をJR東海とする中間まとめの青写真がくっきり浮かび上がった。

 席上、事務局が前回の自由討論の要旨を発表。家田委員長は終了後の会見で「要旨を中間まとめのたたき台とし、集約していく」との方針を示すとともに、答申の柱となる走行方式の決定、建設・営業主体の指名、推奨ルートの選定については「おかしなことになるとは思わない」と、概ね意見が一致していることを明らかにした。

 要旨説明によると、焦点のルートは「リニア前提の場合、南アルートは建設コスト低減に寄与し、費用対効果の面で優位」「トンネル工事を理由に南アルートを否定的に見るのは不適当」「伊那谷ルートは途中駅の結節性で、南アルートは距離短縮による速達性と低コスト性で利点」との考え方で、南アルートを選定する方向。走行方式は「大幅な時間短縮が可能で、鉄道技術の先進性を示すことが可能なリニアが有利」とした。

 建設・営業主体は「JR東海が適切」とし、建設主体については同社と鉄道・運輸機構との共同化や、JR東海に公定権限を持たせることなども視野に入れる。

 家田委員長が「結論を出すまでには時間を要する」と予想したのは付帯的事項。中間駅については「ターミナル駅と中間駅の整備費用負担における公平感が必要」「環境都市、自然系観光都市のモデル形成も含め、将来的な地域再生プランとあわせて検討が必要」など、駅の位置は「地域、地場産業などの発展に貢献できるよう、地域の特色を生かした場所に選定するべき」「中心市街地や在来鉄道へのアクセスのみならず、高速道路への結節性、駐車場やバスターミナル整備の空間的余裕の有無に配慮すべき」など多様な意見が寄せられている。

 小委は24日と12月8日に非公開で集中審議を行い、14回目の会議で中間まとめを発表し、意見公募に着手する。

  ×    ×

 委員会では、これまでの会議で委員が指摘した疑問点の解消に向けて、さまざまな数値、データを精査した。

 費用対効果については、開業の時期の前倒し効果を再確認。事務局が大阪までの全線開業の時期を10年間前倒すことで、50年間の費用便益費(経済成長率1%の場合)が4%、純現在価値(同)が25%伸びるとする感度分析を示した。

 南ア、伊那谷両ルートの建設費の差をめぐっては、県内の一部地域が疑問視するトンネル区間の費用を検証。1キロ当たりの工事単価は南アが210億円で、伊那谷の195億円を上回るものの、延伸距離の長短により建設費は南アが伊那谷より5000億円(大阪まで)割安とするJR東海の試算を正当だと認めた。

 名古屋駅の乗り換え時間についてはJR東海の金子慎専務が、現新幹線ターミナル直下の大深度に整備し、ホーム間の移動時間を3―9分と想定。「余裕時分を見ても、15分後に接続列車を設定できる」とした。

 独自に行った有識者アンケートの結果も発表。半数以上が産業や観光の振興、高速鉄道の国際競争力の強化、災害発生時の被害低減に効果があると予測する一方、都市への一極集中について「促進する」が41・8%だったのに対し、「是正する」が17・8%にとどまるなど地方にとっては悲観的な予測も示した。

  

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