リニア実験線 L0系で調整試験開始

リニア中央新幹線

[ 2013年 6月 4日 火曜日 16時28分 ]

 JR東海は3日、42・8キロへの延伸工事が完了した山梨リニア実験線で機能調整試験を開始した。営業線での使用を想定して車内空間を広げた5両編成のL0(エルゼロ)系を投入。9月の走行試験本格化に向け、最終調整を行う。

 本線設備に初めてL0系を投入し、報道陣に公開。牽引車による低速走行で、司令室と車両との情報伝達や、避難路への停車を視野に入れた定点停車などについて調整した。

 遠藤泰和・山梨実験センター長は、早ければ今月半ばから自力走行、下旬から超電導による浮上走行に入り、9月の本格試験開始に備えたいとした。

 延伸工事は2008年5月に着工した。1997年3月に完成した山梨県大月市―都留市間の先行区間18・4キロを、東京側に7・8キロ、名古屋側に16・6キロそれぞれ伸ばして笛吹市―上野原市間の42・8キロとし、計19・1キロに及ぶ長短10カ所のトンネルを明り区間となる橋梁で結んだ。

 先行区間でもガイドウェイと呼ばれる軌道の電磁コイルを最新型に付け替えた。

 営業線での使用を想定したL0系は、先頭車両に24人、中間車両に68人の客席を確保。空気抵抗を減らすため、長さ15メートルの先頭長がある。試験結果を踏まえて微気圧波を最小限にするなど「地上の沿線環境とマッチした形状にしている」という。

 また、初公開となった中間車の長さは24・3メートル。東海道新幹線より1列少ない4列シートで、居住性を向上させるため、角型の車体断面にしている。

 遠藤センター長は「営業線に向けての大きな第一歩。本試験開始までの3カ月間、最終調整を行い、整えたい」と決意を語った。

 新実験線では、超電導リニア技術のブラッシュアップと建設・運営・保守のコストダウンに取り組む。延伸により、500キロ走行ができる時間が従来の30秒から約2分間まで伸びる。

 将来は最長12両編成での走行試験を計画。有料を想定している一般向けの体験乗車の再開は、「性能確認を終えた後」としている。走行試験は16年末までの予定。

 同社が2027年の開業を目指している中央新幹線の東京―名古屋間の総延長は286キロ。実験線は本線の一部となり、距離は全体の7分の1となる。

  

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