リニア意見交換 広域連合と地元県議と初めて

リニア中央新幹線

[ 2011年 9月 20日 火曜日 15時01分 ]

 リニア問題をめぐり、地元選出県議と南信州広域連合議会議員との懇談会が19日、飯田市東栄町の飯田広域消防本部で初めてあった。飯田下伊那の県議5人と連合議会議員33人のうち30人が出席。冒頭、上澤義一議長は「広域連合は従来の枠を超えて運命共同体で力を合わせて取り組んでいる。リニアの県内中間駅の位置など6項目の確認事項を受け入れることになり、20日に知事に報告し相談する。県全体にも大きな影響を及ぼすので、地元選出県議の皆さんと共に行動できるよう建設的な意見交換をしたい」と趣旨を説明。代表して古田芙士県議が「こうした機会は初めて。さらに続けてもらいたい。今回の交渉を見ていると、これまでの大きなプロジェクトと違い、相手がJR東海という民間会社であり、地域との話し合いを重視しているので、我々は見守りながら助言してきた」と述べた。

 協議事項のうち、長野県が出費した過去の例について、小島康晴県議が「概算で北陸新幹線と長野新幹線が長野まで1100億円、長野から金沢まで700億円の見込みで計1800億円。それに加え、周辺や河川整備に100億円強が県の負担。信濃鉄道は資本金17億円、無償提供(貸付金)103億円のほか、CTCやワンマン化などに一定の支援を行っている。松本空港は県負担が240億円、周辺整備に30億円弱のほか、毎年維持費に3億円前後を出している。オリンピック関連の県出費は2116億円」と説明。

 350億円といわれる中間駅の設置費用について、古田県議は「中間駅が設置される5県で話し合う必要があり、長野県だけ突出して負担する訳にはいかない。在来新幹線のように国が3分の2、地方が3分の1を負担するのが当然。その上に立って、県にはアクセスや周辺整備を求めていく」と述べた。

 県のリニアに対する基本的スタンスについて、古田県議は「上伊那、諏訪にも現駅併設を訴えたが、ルート問題の経緯もあり、十分な理解を得られなかった。中間駅は飯田下伊那だけの駅ではない。アクセス道路も広域的に検討しなければならない。中津川や甲府に設置される中間駅も含めた長野県のアクセスについて検討し、まとめ上げて論議していくことが大事」と強調。

 小島県議は「21日から9月議会が始まり、交通ビジョンに関わる補正予算案が提出される。1997年度から15年間の現行計画に変わる新たな交通ビジョンをつくりたい。2013年度のスタートを目指す中期総合計画にリニアと地域づくりをどのように位置づけていくかも大事なポイントになる」と説明した。リニア議員連盟の会長を務める小池清県議も「県内全体にいい影響を及ぼす県土づくりが必要」との認識を示した。

 このほか、飯田線沿線地域に対する利便性向上策、周辺整備やアクセスへの対応などについて意見交換。平岡駅の無人化の方針が示された天龍村の議員が「リニアよりも問題」と訴えたのに対し、高橋岑俊県議は「JR東海に関連した問題を話し合える雰囲気づくりをしていくのがいい」とアドバイス。今後の取り組みについて、吉川彰一県議は「伊那、諏訪両市長に会ったが、リニア駅に期待していた。県が出費するには全県的な理解が必要。飯田線の活用は広域で考えていかねばならない。建設業者や物品調達など地元の業者を使ってもらえるよう取り組んでいきたい」と述べた。

 小池県議は「飯伊、上伊那、諏訪、木曽など各地域が協力し連携していくことが大事。そのためには信頼関係をつくっていかねばならない」、古田県議は「駅設置の話ができた段階で周辺整備について県と話をしていきたい。北陸新幹線などでは県が用地交渉を代行し、多い時は100人余の職員を配置した。今回も同様の措置をとってもらい、周辺やアクセス整備をしてもらわねばならない。そのためには、広域連合でリニアの対策をしっかりやってもらう必要がある。再来年あたりからトンネル工事が始まると残土の有効活用も地域づくりの中に入れていく必要がある」、小島県議は「駅の位置については県とJRで話をする時間が足りなかった。これからどうしていくかが一番大事。腰を据えて将来ビジョンをつくっていかねばならない」とそれぞれ述べた。

  

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