リニア準備書最終審議で知事意見原案まとまる

リニア中央新幹線

[ 2014年 3月 14日 金曜日 9時03分 ]

リニア審議会 JR東海のリニア中央新幹線計画で、同社が示した環境影響評価準備書を審議する県環境影響評価技術委員会は12日、最終審議を行い、知事意見の原案をまとめた。非常口(斜坑)の数の削減や大鹿村小渋橋梁のトンネル化など、計画変更の検討を求める踏み込んだ意見も盛り込んだ。阿部守一知事は関係自治体などからの意見とともに知事意見をまとめ、25日までにJR東海に提出する。

 

 意見書はこれまでの審議で委員から出された意見を集約し、意見と指摘事項に分けて記載した。

 

 環境影響評価法の施行以降、最大の事業規模となることから、全般的事項の中でアセスメントに取り組む姿勢の項目を設けて「トップランナーとして実施することが社会的責任」と指摘。「最低限の主務省令の基準を満たせばいいという姿勢は適切ではない」とし、基準値などを大きく下回っている清浄かつ静穏な地域特性を考慮し、寄与率を用いた評価を行い、必要措置を検討するよう求めた。

 

 計画そのものの変更の検討を求めたのは、非常口の設置数と大鹿村鳶ノ巣崩壊地近傍の工事計画の2点。県内では11カ所の設置を計画している非常口の数については「工程や発生土運搬の観点のみから必要性を判断するのではなく、環境負荷をできる限り低減する観点から、非常口の数の削減などの見直しを行い、その経緯と結果を記載すること」とした。

 

 橋梁や変電施設、非常口の設置が計画されている大鹿村鳶ノ巣崩壊地近傍については、「落石や深層崩壊など地形・地質上のリスクが大きい」と指摘。小渋川橋梁のトンネル化や変電施設の地中化、非常口と工事用道路の見直しなどを求め、「検討経緯と結果を評価書に記載すること」とした。

 

 大鹿村のピーク時「1日1736台」を最大に沿線各地で増大する工事用車両の交通量は、住民の懸念を考慮し、個別の項目を設けて▽台数の根拠の明示▽非常口ごとの工事計画の調整▽発生集中交通量を削減した運行計画の策定と技術委への報告―などを要求。関係地域との地域協定締結も求めた。

 

 地下水は「個別の水源などへの影響について調査が不足している」とし、事後調査の実施を評価書に明記するよう要望。適切な調査範囲の設定や地点、期間、方法なども具体的に記載すべきとした。

 

 この他、大気質や騒音振動など具体的な環境項目で、適切な予測評価や住民が安心できる分かりやすい説明を促した。

 

 終了後、亀山章委員長は「工事用車両の問題など地域の方が気にしていることをしっかりまとめることができた」と振り返り、「県内は環境が良く、騒音などのレベルが低い。地域が大事にしている環境を壊すことのないよう、一層努力してほしい」と話した。

  

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