リニア14―15年に着工、中間駅は「地域負担」強調

リニア中央新幹線

[ 2009年 12月 26日 土曜日 13時18分 ]

 リニア中央新幹線計画で、24日に国土交通省を訪れ、前原誠司大臣に4項目調査の報告書を提出したJR東海の松本正之社長は、同省で記者会見に臨み、2025年の東京―名古屋間の開業に向けた決意をあらためて語った。ルート問題は、南アルプスルートのほかに選択肢はないとする考え方を強調。1県1駅を前提とする中間駅の設置費については「受益者負担の観点から地元負担でお願いしたい」と述べた。同社長の発言概要は次の通り。

 Q、すべての調査報告を終えた感想は

 全国新幹線鉄道整備法に基づき、自己負担で整備ができるかどうかを検証し、それを基にスタートさせたプロジェクト。一番最初の5項目の調査手続きが終わり、早期実現に向けた次のステップを着実に進めたいという強い気持ちを新たにしている。

 Q、前原大臣にはルートについて考えを伝えたのか

 すべてのデータが南アルートの優位性を示しているという話はした。もともと我々が想定していた形で、それを裏付ける数字が出たと思っている。

 Q、ルート問題で長野県との決着がついていない

 今回の報告は、ルートを決めないとできない性格のものではないため、手続きを進めるという観点から、調整の内容を付記することで報告しようと考えた。

 Q、今後諮問される交通政策審議会に対し、整備計画はいつまでに決定してほしいと考えているのか

 工事に余裕を持たすため、早ければ早い方が良い。工事に10年、環境アセスメントに2年ぐらいかかると見られるため、その時間を差し引いた時期までに手続きを終わりにしたい。

 Q、中間駅の地域負担については各県から異論が出ている

 整備新幹線方式だと、路線も含めて国が3分の2、地域が3分の1を負担している。また新駅の場合は地元負担ということになっている。開発利益などを回収できるため、地元負担が自然な形だと考えている。ルートも駅の問題についても、プロジェクトを早期に実施すること、我々の体力の範囲内で進めることを踏まえ、理解を得る場を設けたいと考えている。1県1駅の方針は、高速の輸送特性を最大限発揮するとともに、地域の公平性を考慮して提案させていただいている。

 Q、やはり南アルートによる建設を想定しているのか

 我々はそれしかないと思っている。技術的にも(南アの)トンネル建設が可能と判断でき、超電導の特性で相当な勾配も登れる。一番安く、(試算で)大勢を運ぶことができるデータが出ており、経営としてそれを採るしかない。さまざまなデータから判断すると、(南アルートを選択する)判断しか採り得ない。

 Q、伊那谷ルートを求める声が強い長野県との調整の今後は

 調査報告に関する地元との調整は終わったが、各県とは長いつきあいになるので、様々な機会で接点を持ちたい。整備計画の段階になるとルートを決めなければ先に進まない。

 Q、国交省などの第3者に長野県との調整を求める考えは

 我々が努力する。民間企業の体力の範囲内でやるとなると限界がある。それを伝えないといけないし、地域振興の観点も含めて話し合いをしていく。法律的には整備計画は国交相が決めるが、我々もできることをやっていきたい。長野県から質問があれば、きちんと答えていきたい。

 Q、着工は2014―15年を想定しているのか

 そういう感じに考えている。

 Q、中間駅の設置場所はいつごろ示すのか

 整備計画を決める中で、多少の幅があっても、この辺りだということはきちんと地元にお見せしたい。

 Q、 南アトンネルの建設を不安視する声もある

 報告書にも記載したが、技術的な問題はない。環境面は工事手法も含め、最大限の配慮をする。国家的な大プロジェクトを促進するという観点で、できることをきちんとやりながら進んでいくしかない。

  

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