中央アルプス松川工区、来年2月に着工へ 鼎でリニア工事説明会

リニア中央新幹線

[ 2017年 12月 7日 木曜日 15時39分 ]

中央アルプストンネル(松川)外の工事概要

 リニア中央新幹線の2027年開業に向けて建設を進めるJR東海は6日夜、中央アルプストンネル松川工区(4・9キロ)に関する工事説明会を、トンネルの東側出入り口となる「松川坑口」に近い飯田市鼎切石地区で開いた。工事説明会は着工の前提となり、8日には羽場地区で計画。同社は説明会後、工事に向けた手続きを進める意向で、来年2月にも準備工事に着手する見通し。

 工事説明会は非公開。JRが工事を委託する鉄道建設・運輸施設整備支援機構が主催する形で開き、JR側はトンネルの施工手順、工事用車両の運行計画と台数、発生土の運搬ルート、安全対策、環境保全について説明した。

 松川工区は作業用トンネル(斜坑)を設けず、松川坑口から西方向に掘る。坑口近くの「妙琴公園」内には作業場を設ける計画で、来年2月から車両の進入路を整備したり立ち木の伐採、工事用仮桟橋の設置といった準備工事に入る。作業場の整備は18年春にも始め、本坑の掘削開始は19年度末になる。

 松川坑口からは約90万立方メートルの残土が発生する見込みで、飯田市下久堅小林地区と龍江地区、下條村睦沢地区の3候補地に運ぶ。運搬は19年度末に開始する予定で、市街地を避け中央道、三遠南信道を利用して運び出す。発生土置き場の造成工事は、受け入れの準備が整ったところから順次行うとする。

 本坑掘削開始後に市道大休妙琴線を通行する工事用車両は1日最大270台(片道)。通行時間帯は準備工事中が午前8時半~午後5時、トンネルを掘削する間は午前7時~午後7時。発生土と資機材の運搬が主となる。

 一方の風越山トンネル黒田工区(2・3キロ)は19年度の工事着手を目指すが、工事説明会の開催は未定。同工区は作業用トンネル(1・1キロ)を設け、本坑に到達後は西方向に掘削する。斜坑はリニア開業後は本線から地上に出るための非常口となる。

 この日は鼎地区の住民を対象とし、約70人が参加した。JRによると、工事に対する心配の声は出たが、着工自体に反対する意見はなかった。

 JR長野工事事務所(飯田市)の平永稔所長は取材に「住民の皆さんの理解は深まった。飯田市などと相談し必要な準備が整い次第、工事に着手したい」と述べた。また着工に向けては「地元と何らかの文書を交わすことになると思う」とした。文書には工事用車両の運行に関するルールのほか環境に関わる測定などを盛り込む考え。

 リニア建設で着工の前提となる工事説明会は、大鹿村の南アルプス長野工区(8・4キロ)、豊丘村の伊那山地トンネル坂島工区(5・1キロ)に続き、県内では3カ所目。

  

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