中電、下伊那変電所の確認書を締結へ 豊丘村リニア対策委に提示

リニア中央新幹線

[ 2018年 9月 27日 木曜日 15時31分 ]

豊丘村リニア対策委の会合

 リニア中央新幹線建設で対応を協議する豊丘村リニア対策委員会は26日夜、16回目の会合を村保健センターで開いた。JR東海や県、中部電力の担当者が出席。上佐原地区の山間地に中部電力が設置するリニア専用の下伊那変電所について、中電側は工事着手の前提となる確認書案を提示した。来月中に村側と取り交わし、工事用道路の安全対策として行う村道・県道の改良工事は来月末に着手する見通し。

 確認書は工事用車両の通行などに関する内容で、全9条から成る。工事用車両の通行が増加するのに伴い、一般車両や生活環境への影響を低減することを目的とし、通行ルートや安全対策、車両通行時間、工事影響の低減対策などを盛った。

 村内区間は東西に地下で約10キロ通過し、坂島、戸中の2カ所に非常口(作業用トンネル)、柏原と上佐原にはリニアに電力供給する変電所ができる。トンネルの出入り口は喬木村境を流れる壬生沢川付近にできる。

 下伊那変電所では、村内を通る50万ボルトの高圧送電線「南信幹線」から15万4000ボルトに電圧を変換し、JRが柏原に設置する豊丘変電所と小渋川変電所(大鹿村上蔵)へ電力を送る。大林組と市川工務店の共同企業体(JV)が工事を請け負う。工期は2024年6月20日まで。計画だと、変電所用地の造成工事は来年3月から本格化する。

 下伊那変電所は柏原と上蔵の両変電所のほぼ直線上に位置する。距離は上佐原―柏原が4キロ、上佐原―上蔵が11キロ。24年度の供給開始を目指す。

 一方、新設する伊那山地トンネル(大鹿村―豊丘村、15・3キロ)について、JRは、豊丘村西側に位置する6・6キロ区間「戸中・壬生沢工区」の工事契約を飛島建設と市川工務店の共同企業体と結んだと報告した。工期は26年9月30日まで。

 同工区は山岳トンネルで一般的な「NATM(ナトム)」と呼ばれる工法を採用。本坑(本線トンネル)や作業用トンネルの掘削、豊丘変電所の用地造成が工事内容となる。本坑は最大で地下約420メートルの深さに達する。同工区から約125万立方メートルの残土が発生する見込みで、うち14万立方メートルは豊丘変電所用地の造成に使う予定。残りの処分地は確保できていない。

 伊那山地トンネルのうち中間部の坂島工区(豊丘村―大鹿村、5・1キロ)は昨年6月、トンネル着工に向けた道路改良工事に着手した。道路改良工事のうち林道と村道は工事がおおむね完了し、保安林指定の解除後に非常口工事のヤード整備を行う予定。東側の青木川工区(大鹿村―豊丘村、3・6キロ)は工事説明会を終え、来月から道路改良工事に着手し、来年1月ごろから非常口工事のヤード整備に入る。

  

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