伊那でJR東海案の説明会開く

リニア中央新幹線

[ 2011年 8月 11日 木曜日 9時47分 ]

 リニア中央新幹線計画でJR東海が提示した県内ルートや駅位置案を含む環境配慮書をめぐる説明会が9日、伊那市で開かれ、JR東海が県内5地区の関係者に考え方を伝えた。飯田下伊那地域が要望している水源地の回避については、必要に応じて完全回避が可能だとする考えをあらためて強調する一方、現飯田駅併設は困難とし、参考とした併設案を方法書には盛り込まない考えを示した。飯田市の牧野光朗飯田市長は飯伊での説明会開催を求め、日程を詰めることで一致した。

 県内5地区の期成同盟会でつくるリニア中央新幹線建設促進長野県協議会が主催し、同社中央新幹線推進本部の宇野護取締役らが説明に当たった。

 水源地の回避については「取水方法や使用状況などを把握し、地質・水文学的シミュレーションなどで影響の度合いを把握し、ルートの絞り込みを行う」と説明。終了後の会見では「科学的な影響を調査した後、それでも心配が残るなら、影響を低減する形で路線を引くことができる」と、完全回避が可能だとする考えをあらためて強調した。

 一方、現飯田駅併設については参考案を示しながら「大きく南に迂回するルートになり、3キロの延長やトンネル工事の難度向上、河岸段丘の通過地増により、工事費が500―600億円高くなる」などとし、「大阪までの早期実現を目指して経費の縮減を進めなければならない当社にとっては困難」とした。

 質疑では飯伊の首長や議員らが「全体のルート概略では曲線部分もあるが、現飯田駅併設の部分だけ迂回に500―600億円がかかると指摘するのはなぜか」、「リニア時代を踏まえた地域づくりを検討してきた飯伊の考えを理解する余地はあるのか」などの声を寄せた。

 宇野取締役は「飯伊がリニアを契機としたまちづくりを検討されている。意に添えなかったが、前向きに捉えていただき、話し合いをしながら良い駅、良い計画をつくっていきたい」などと回答。参考として示した現飯田駅併設案を方法書に盛り込む考えはなく、「(座光寺・下市田エリア案の)一つに絞った形にしたい」と述べた。

 牧野市長は「飯伊の住民に詳細な見解を明らかにしてほしい」として飯伊での説明会開催を要望。JR東海、県とも日程を詰めることで了承した。

 飯田市座光寺・高森エリアへの設置を想定している中間駅のイメージを質す意見も出された。

 同社は天竜川右岸の平地部に置き、高さ20メートルほどの地上駅をイメージしているとし、「用地は右岸の農地が主体の河岸段丘下段で、できる限り高架橋の高さを低くして環境に配慮し、元善光寺周辺に点在する文化財を回避するよう配慮する」と強調。地域と調整しながらルートの絞り込みを行うが、「飯田線の駅から歩いて行けることを念頭に考えている」とした。

 質疑ではほかに、行政に対して「現飯田駅併設にこだわる後ろ向きの発言はやめてほしい」とする意見や、リニア計画の安全性や採算性を疑問視する声もあった。

 終了後、牧野市長は「飯伊が提出した要望書を踏まえた突っ込んだ見解を先ずは聞きたい。それを聞いた上で、南信州広域連合や同盟会で協議をすることになる」と話していた。

  

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