伊那谷自治体会議でリニアバレー構想決まる

リニア中央新幹線

[ 2016年 2月 13日 土曜日 8時53分 ]

リニアバレー会議 「リニア中央新幹線整備を地域振興に活かす伊那谷自治体会議」が12日、県飯田合同庁舎で開かれ、リニア駅勢圏となる伊那谷全体の地域づくり指針「リニアバレー構想」を決定した。世界とつながる国際的活動拠点、災害時のバックアップと食料・エネルギー供給拠点、都市と自然が近接する対流促進圏域、世界から人を呼び込む感動フィールド―の4つを将来像の柱とする。駅周辺整備などをめぐる意見交換も行い、備えるべき機能を議論。個別課題をめぐって専門部会を立ち上げる方向で一致した。

 

 3市長と広域連合、地方事務所、建設事務所の代表らが出席。阿部守一知事もテレビ会議を通じて県庁から参加した。

 

 4つの柱は昨年2月にまとめた骨子から大きな変更はなく、各市町村で策定作業が進む地域版総合戦略の指針反映や、具体的取り組みの追記などにより、記載事項の一部をあらためた。

 

 構想の正式名称は「リニアバレー構想―信州・日本の伊那谷から世界のINAValleyへ」。「リニアを最大限に活用して地域発展の原動力とすることで、身近になる大都市や世界の活力を引き寄せ、豊かな自然環境の中で地域も人々も輝くリニアバレー(谷)を実現する」ことを目標とする。

 

 4つの目指す姿のうち、「グローバル活動拠点」では、2つの国際空港へのアクセスが1時間程度になること、自然環境と精密加工技術の集積状況を踏まえ、外資系やグローバル企業の中枢機能の受け皿、次世代産業の創出を目指す。

 

 「災害時バックアップ―」では、首都圏と中京圏への移動時間が短い地の利を活かし、都市機能や政府系研究機関の移転、企業の中枢機能のバックアップ施設、災害発生時の食料供給の拠点の受け皿となり、日本を支える役割を発揮する。資源を活用し、食料やエネルギーの新しい供給拠点も目指す。

 

 「対流促進圏域」は、二地域居住など新しいライフスタイルの提供を想定。「感動フィールド」は、山岳高原や多彩な伝統文化を活かし、インバウンドを含めた広域観光の促進で交流人口が拡大するエリアとする。

 

 今後は来年度末までの第一期で各分野ごと検討を進め、18―22年度の2期、23―27年度の3期で具体化を図る。事務局は移住定住や二地域居住の促進、環境保全と景観保全、広域観光ルートづくり、インバウンド推進などについて「広域的な議論が必要」としている。

 

 要綱を変更し、下伊那地方事務所長に代わり、阿部知事が座長に就任した。知事は「構想を市町村や地域住民と共有し、実現に向けて協働で全力投球したい」と強調。開催機会を増やすとともに「濃密な検討をしていきたい」とした。

 

 席上、牧野光朗飯田市長が駅周辺整備の検討状況を報告した。「信州・伊那谷の個性で世界を惹き付け、世界へ発信する玄関口」を基本理念とする構想について、「実現するために必要なものは何か意見をいただき、検討したい」とした。

 

 意見交換で知事は、駅や駅周辺整備に対して、必要な機能の検討や意見聴取も含めた民間活用について検討を要請。「どのような機能・施設を駅周辺、またそれ以外の伊那谷全体に配置するのか、会議で検討し、コンセンサスを持って進めることが大事だ」とした。

 

 白鳥孝伊那市長は、「三遠南信自動車道と絡めた地域振興が必要」と強調。トランジットハブとしての駅機能、二次交通についての検討の重要性を掲げ、飯田線結節・利活用など具体的課題に対する部会設置を提案した。

 

 杉本幸治駒ケ根市長も、「三遠南信自動車道も含めた整備効果をいかに地域振興に生かすかが重要」と指摘。駅周辺整備に対しては、全県的な強固な案内機能、飯田線との結節の必要性を説いた。

 

 牧野市長も部会設置の必要性を訴え「二次交通など必要な課題について具体的、専門的な議論ができるようにしてほしい」と求めた。

 

 阿部知事も部会設置に同意し、「具体的な案をつくりたい」とした。

  

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