国交相、リニア着工を認可 環境や技術「妥当と判断」

リニア中央新幹線

[ 2014年 10月 18日 土曜日 14時46分 ]

 JR東海のリニア中央新幹線計画をめぐり、太田昭宏国土交通相は17日、同社の工事実施計画を認可した。品川―名古屋間の総延長285・6キロ、飯田市上郷飯沼の長野県駅(仮称)など6駅を設置する計画で、総工費は5兆5235億円。同社は着工に向けて工事計画の説明や用地交渉を始め、年明けにも一部工区で着工したい考え。飯田下伊那地域では、11月初旬から沿線自治体などで事業説明会が始まる見通し。

 太田国交相が同日午前、国交省でJR東海の柘植康英社長に着工認可書を手渡した。

 太田大臣は会見で「技術基準や環境面への配慮、工事費、工期などを審査し、妥当と判断した」と説明。「国民生活や経済活動に大きな影響をもたらす重要な事業だ」と強調した。

 受け取った柘植社長は「身の引き締まる思い。環境保全や地域との連携を重視し、早期実現に全力で取り組む」と抱負を述べた。

 工事実施計画によると、工事費の内訳は用地費3420億円、 隧道費1兆6219億円、停車場費5206億円など。ターミナル駅を併設する品川、名古屋の既存駅と、神奈川、山梨、長野、岐阜県に新設の中間駅を設置。総延長285・6キロのうち、86%にあたる246・6キロがトンネルとなる。

 飯伊の路線では、南アルプス隋道が25キロ19メートル、伊那山地隋道が15キロ300メートル、風越山隧道が5キロ638メートル、中央アルプス隋道が23キロ288メートル。橋梁の長さは小渋川橋梁が171メートル、阿島架道橋が112メートル、天竜川から駅部にかけては天竜川橋梁522メートル、南大島川橋梁189メートル、欠野沢川橋梁152メートル、土曽川橋梁121メートルとしている。

 認可を得たことで、JR東海は沿線各地に工事事務所を設置するほか、工事計画の説明や用地取得に向けた詳しい測量を始める。

 第1段階の事業説明会は、飯田市、阿智、喬木、豊丘、大鹿村、南木曽町の沿線自治体と、近隣の松川、高森町、中川村を加えた9市町村で開く計画。11月初旬から各自治体それぞれの複数会場で順次開催するものと見られる。

 その後同社は、路線の中心線測量を行い、用地説明会や用地測量を進めながら、順次、用地を取得。工事前には沿線地域で工事説明会も開く計画で、実際に重機が稼働する“着工”は年明けになる見通しだ。

 工事実施計画の建設工事工程表によると、用地取得、路盤整備、電気(送電線)工事を本年度から、軌道工事を来年度から始め、2019年度までに用地取得、25年度までに路盤工事を終えて、残りを27年度まで続ける。

 同社は8月26日、環境影響評価書の最終版を提出するとともに、工事実施計画を同省に申請していた。

  

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