大鹿村でリニア建設住民説明会

リニア中央新幹線

[ 2015年 6月 4日 木曜日 9時41分 ]

 JR東海は2日夜、大鹿村でリニア中央新幹線建設に関する住民説明会を開いた。リニア建設で発生する残土の村外への運搬路となる県道松川インター大鹿線について、改良箇所を明らかにした。2本のトンネルを新設し、約650メートルにわたって拡幅する予定。村などが求めている村内に設置する送電線の地中化については、架空送電線が良いとの方針をあらためて示した。住民からは架空送電線に反対の声が相次いだ。

 同社は沢田尚夫・中央新幹線建設部担当部長らが出席。電力を供給する中部電力や県職員も出席した。

 県道松川インター大鹿線のトンネルは、四徳大橋(中川村)の前後に新設する。想定ルートを示し、四徳大橋の西側にできるトンネルは長さ約900メートル、東側の長さは約1200メートル。どちらも2車線化を検討している。新設費用は同社と県で負担しあう計画で、負担割合は協議中としている。

 一方、拡幅は小渋ダム下から渡場交差点付近にかけ、擦れ違いが困難な3カ所で計画。拡幅の費用は同社が負担する。現況と改良後の交通シミュレーションの結果を示し、通行時間は約1・8分増えると見込んだ。

 送電線について、JR東海側は、故障や事故時の復旧時間がかかるほか、建設時の発生土が多くなったり建設費が高くなることなどを理由に架空送電線での計画を想定。中電側も、架空送電線と地中送電線の違いを指摘した上で「リニアの安定した運行のためにも架空送電線がふさわしい」とした。

 送電線は電圧15万4000ボルト。豊丘村で中部電力が新設する変電所から電気を送り、JR東海が大鹿村の上蔵地区に建てる小渋川変電所(仮称)で受電する計画で、約11キロにわたって送電線を通す。村内の鉄塔数は10~15基。

 残土の仮置きの計画については、大河原の村総合グラウンドを含む8カ所を候補地として挙げた。仮置きできる量は計約57万立方メートル。1日最大1736台としていた残土運搬などの工事車両の削減にもつながり、57万立方メートルだとピーク値は1350台に減らせるとした。削減幅はおよそ2割。

 工事用車両が通ることになる国道152号の代替路については、小渋川の左岸を通るルート、右岸の堤防道路を使うルート、堤防道路から1段下がった右岸の河川内高水敷を通るルートの計3案を提示。堤防道路を使うルートを採用したい意向を示した。

 説明会は村民が対象で約180人が出席した。説明後の質疑ではこのうち15人が立ち、要望や質問をJR東海や中電側にぶつけた。送電線の地中化を求める声が多く聞かれ、リニア建設計画そのものに反対する声も出た。国道の迂回(うかい)路に触れ、教育施設や福祉施設を避けるルートを求める声もあった。「配布資料が少ない」などといい、より丁寧な対応を求める意見も出た。

  

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