大鹿村リニア残土 旧荒川荘に本置き JRが環境保全計画示す

リニア中央新幹線

[ 2018年 2月 22日 木曜日 16時43分 ]

 JR東海のリニア中央新幹線計画で同社は21日、大鹿村釜沢地区の旧荒川荘周辺の残土置き場計画地で実施した環境調査結果と保全計画の報告書を公表し、県や村に送付した。残土を最終処分する飯田下伊那地域の本置き場の候補・計画地のうち、保全計画までを示したのは初めて。「保全措置を確実に実施することで、影響の回避、低減が図られる」とし、来年度初めから最長で2019年度まで土を搬入して埋め立てる考えを示した。

 南アルプストンネル長野工区の除山非常口近く、県道赤石岳公園線沿いで、約4400平方メートル。除山と釜沢非常口から出る約3万立方メートルの残土を運び、高さ約15メートルの盛り土にする。土地は工事後、地権者に返還する計画で、上部の一部を県道拡幅に利用する。

 一時使用の仮置き場と位置付けて本置きの可能性を探る村内の他の候補・計画地と異なり、当初から恒久利用を計画してきた。

 報告書は、新たに実施した調査や近くの仮置き場で行った結果も踏まえ、水や土壌、動植物、生態系、景観などへの影響の評価と保全対策をまとめた。

 地滑り地形に位置しているが、「地形の末端で、盛土を設置することで滑動に対して抑制的に働くと考えられる」「滑動を助長するような堆積物は撤去する」と記載。大地震を想定した土地の安定計算の結果も示し、「安全性が確保されることを確認した」と記した。

 動植物では、県のレッドリストで絶滅危惧げたⅡ類に指定されるシダ植物「トキワトラノオ」の自生が近くで確認され、工事中の潅水や工事後の植林による現状回復などを保全策に挙げた。

 3月に県環境影響評価技術委員会が審議する。JRは支障物の撤去などの準備工事を4月から始めたい考え。

 大鹿村内の工事で発生する残土は約300万立方メートルで、大半は村内に仮置き後、村外に運ぶ。村内の本置き場は現在、旧荒川荘の他、村営グラウンドなど他の3カ所で計画されている。

  

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