大鹿村リニア連絡協議会開く

リニア中央新幹線

[ 2018年 3月 30日 金曜日 15時34分 ]

大鹿村のリニア連絡協

 大鹿村リニア連絡協議会は29日夜、第6回を村交流センターで開いた。リニア中央新幹線の関連工事に起因する昨年12月の土砂崩落で県道松川インター大鹿線が一時全面通行止めになり、斎藤栄子観光協会長は観光への影響を指摘。柳島貞康村長は取材に「復旧したにもかかわらず、崩落のイメージで観光客の足が遠のくのは悲しい」と、桜など花見シーズンへの影響にも懸念を示した。

 土砂崩落は中川村大草の県道松川インター大鹿線で発生。路面をふさぐ300立方メートルの土砂を撤去したり、のり面の安全対策を施すなど段階的に復旧工事を進め、2週間後には通行止め解除となった。

 この日の会合で、JR東海は本復旧に向けた計画を示した。崩壊後の斜面が安定的な状態となっていることを確認し、斜面の上部と下部のそれぞれに対策を施す。本復旧までの間についてJR側は「県と協議しできるだけ速やかに」と説明した。

 土砂崩落の原因の調査結果も報告。県道改良の一環で実施していた新設トンネルの掘削が原因としてJRの責任を認め、古谷佳久担当部長は改めて陳謝した。

 また県道の改良工事は、2018年度末としていた工事完了の時期が2年弱ほど遅れる状況に。5カ所で計画する県道拡幅は夜間の通行止めを回避したことや現場の険しい地形が影響し、保安林の解除手続きにも時間を要するといい、全区間の改良を終えるのは2020年の冬ごろ。

 一方、南アルプストンネルの掘削残土を村外へ運び出すために新設する西下トンネル(約0・9キロ)は今年12月ごろ、四徳渡(しとくわたり)トンネル(約1・2キロ)は来年3月ごろまでの供用開始を目指す。

 南アトンネル掘削で大鹿村から出る残土は300万立方メートル。JRは村内に仮置きした後、大半を改良工事完了後の県道松川インター大鹿線を使って村外へ運び出す計画だが、県道改良を終えるまでは残土を本格的に搬出しないとする従来の方針は変えない。

 当初計画だと、残土の村外への搬出は19年春から始まり、25年半ば頃まで続く予定だった。

 仮置きを含めると村内は9カ所に残土置き場ができ、これまでのところ用地の容量は計50万立方メートル程度になる。このうち最終置き場となる村総合グラウンドの容量は10万立方メートル、村歴史民俗資料館「ろくべん館」前は1万立方メートル、旧宿泊施設「荒川荘」一帯は3万立方メートルを見込む。残土の活用先として、県道松川インター大鹿線沿いの「半の沢」、小渋川への土砂流出の防止策として鳶ケ巣(とびがす)沢も候補地となっている。

釜沢非常口 掘削開始に遅れ

 最難関工事とされる南アルプストンネルの長野工区について、大鹿村ではリニア本坑につながる作業用トンネル(非常口)3カ所が計画される。このうち釜沢非常口(0・3キロ)は今年4月の掘削を予定していたが、保安林指定の解除など行政手続きに遅れが出て、計画がずれ込む見通し。JRは「掘削までにはあと2~3カ月はかかりそう」とした。除山非常口(1・9キロ)は110メートル程度まで掘削が完了。小渋川非常口(1・1キロ)は425メートル程度まで掘り、現在は土をトンネル内から運び出すためのベルトコンベアを設置している。

  

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