市長と知事会談 リニア新段階「同一歩調で

リニア中央新幹線

[ 2011年 9月 21日 水曜日 15時31分 ]

 リニア中央新幹線建設促進飯伊地区期成同盟会会長の牧野光朗飯田市長らが20日、県庁で阿部守一知事と会談し、県内中間駅のJR飯田駅併設要望を断念し、天竜川右岸平地部の同市座光寺―高森町下市田としたJR東海案を容認する地元方針を報告した。牧野市長は「リニアを飯伊にとっても全県にとっても良いプロジェクトにしたい」と話し、リニアを生かした今後の地域づくりや交通体系の整備に向け、県のさらなる連携、協力を要望。阿部知事も「県内が一丸となって取り組める環境をつくる」と共同歩調を約束した。10月にも知事が会長を務めるリニア建設促進県協議会を開き、県内意見を集約する方針。

 同盟会からは牧野市長のほか、伊藤喜平下條村長と上澤義一市議会議長、県経営者協会飯伊支部長で多摩川精機の萩本範文社長、橋南まちづくり委員会の黒澤誠会長、渡邊嘉蔵副市長の計6人が出席。7日と13日に行った同盟会とJR東海との直接協議を踏まえ「現駅併設の実現は困難」との判断に至り、14日の市議会や南信州広域連合などでも追認された経過を報告した。

 JR東海が示した郊外型案を受け入れる理由として、JR側が地元に譲歩する形でルートの水源回避やJR飯田線の存続、中間駅の中心市街地への近接方針などを示したことを挙げ「現駅併設の思いはあるが、先方の真摯な提案に、こちらも真摯に応えることでまとまった。新しいステップを踏むことに地域内の理解をいただいた」と説明。今後の課題として「現駅併設案の哲学(やメリット)をどうJR東海の提案に取り入れていくか」と位置付けた。

 「県の調整の下でJRと協議が行うことができた」と謝意も表し「知事も地元の意をくんでもらい、飯伊地域にとっても県全体にとってもリニアが良いプロジェクトとなるよう協力を願う」と要望した。

 報告を受けた阿部知事は「地域にとって良かったと思えるよう、リニア計画に全力で取り組む。県全体の協議会で意思統一を図る」と約束。水源域回避やJR飯田線の存続などについても、同一歩調で進めることを明言した。

 リニアを見据えた県の新たな交通体系ビジョンについて知事は、検討組織を立ち上げる方針を伝え「県として、リニアを全県の利便性にどう役立てるかが大きなテーマ。飯伊の皆さんの考えをうかがい、反映させていく」とした。駅建設費の負担問題については、他県と連携して取り組む姿勢を強調した。

 このほか、伊藤村長や上澤議長は、県内駅へのアクセスの重要性を指摘し「点を面にすることが大切。新しい可能性に向かい、歩調を合わせての協力を願う」(伊藤村長)などと要望。萩本社長も「新しい時代にふさわしい駅舎や周辺整備を願う」と期待を込めた。阿部知事は「リニアの県内駅が県の玄関口になる。今後も互いの協力と信頼関係の下、一緒になって考えたい」と応じた。

 一方、黒澤会長は「現駅併設の断念は残念。市街地のにぎわいのチャンスを逃した」との心情を打ち明けた上で「長い歴史と文化がある市街地を守り、飯田のまちが2つにならないよう(配慮を)切実に願う」と訴えた。

 阿部知事は16日の会見の中で、リニア建設促進県協議会を10月7日の県会閉会後に速やかに開く意向を明らかにしており、JR東海が示した県内の概略路線や駅位置案に対する考え方などを集約する。

 JR東海は環境影響評価(アセスメント)の手続きを12月にも始める方針。リニアに関連する地元市町村やJR東海との連絡調整のため、10月1日から県交通政策課の職員1人を下伊那地方事務所に駐在させる。

  

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