戸中・壬生沢工区着工へ

リニア中央新幹線

[ 2020年 11月 20日 金曜日 15時27分 ]

 JR東海は19日に開いた豊丘村リニア対策委員会で、戸中残土置き場について10月中旬から準備工事を進めていると伝えた。月内にも伊那山地トンネル「戸中・壬生沢工区」(6・6キロ)の工事に着手し、ヤード造成や設備設置などに入る。また、本山残土置き場も行政手続きが完了次第、準備工事に着手する予定。同日付で村と施工中の管理に関する協定を交わし、今後は造成後の管理についても協定を交わす方針。

 戸中の残土置き場は戸中非常口に隣接し、同工区から出る残土のうち26万立方メートルをベルトコンベヤー(全長約270メートル)で運搬し、約3ヘクタールを造成する。盛土の高さは最大で20メートル。JRは土地を取得し、造成後も管理を行う方針。

 県は10月19日に、周辺の環境調査結果と保全計画に対する助言をまとめてJRに通知。JRは同月中から樹木の伐採に入り、現在は調整池の整備を行っている。

 一方、本山の置き場は、同トンネル「坂島工区」(5・1キロ)の南側に位置。容量は約130万立方メートルで、坂島非常口から発生する100万立方メートルと戸中からの一部を受け入れる。約8・5ヘクタールの谷に最大50メートルの高さで盛土を行う。

 JRは環境保全に向けて周囲を現況のまま保全する「残置森林」を含めて用地を取得し、将来にわたって管理する方針。

 保安林の解除予告が8月17日付で告示され、近く解除が確定する見込み。保安林内作業の許可など必要な行政手続きを終えた後、上流部側から準備工事に入る予定。

 協議では、本山地縁団体の長谷川義久会長が「組合員、役員会が全面的に賛成しているわけではない。約130万立方メートルが村内を通るのを避けるために安全性の確保を条件に認めた。置き場自体を長年にわたって管理してもらうことが大きな条件だ」と訴えた。

 JR長野工事事務所の平永稔所長は「未来にわたって安全な管理をしていく。今回結んだのは施工中の安全管理を確認する協定だが、造成完了後についてもあらためて締結する。施工中の現場を確認してもらう機会も設けたい」とした。

 林道大島虻川線などは7月豪雨で被災。工事車両が通行するため、JRが8カ所で復旧工事を実施する。現在、2カ所が完了し3カ所で施工を進める。全体の完了は12月末の見通し。

 中部電力の下伊那変電所土地造成工事は、近く沈砂調整池の堰堤が完成し、切り土や盛り土に入る。送電線工事は、被災した国有林道で復旧が完了、林道小枝線で作業中。キノコ期間中の入山規制終了後、21日から工事を再開する。

◎写真説明:豊丘村のリニア対策委員会

  

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