松川工区で安全祈願式 飯田市内初のリニア工事

リニア中央新幹線

[ 2018年 3月 20日 火曜日 15時08分 ]

妙琴公園で開いた安全祈願式

 JR東海は20日、飯田市鼎切石の妙琴公園で準備工事を進めている中央アルプストンネル松川工区(4・9キロ)の安全祈願式を現地で開いた。工事関係者や来賓ら約90人が出席し、工事の安全徹底を誓った。

 飯田市内では初のリニア工事で、飯田下伊那地域では大鹿、豊丘村に続く3カ所目として2月15日に着工。妙琴公園内に設けたテント内で神事を執り行い、関係者らが玉串を捧げた。

 事業者あいさつでJR東海の松野篤二常務執行役員は「安全に努め、環境保全に留意し、地域と連携を図りながら工事を進めたい」と強調。発注者で鉄道建設・運輸施設整備支援機構の竹津英二関東甲信工事局長は「JRと連携し、培った技術を結集し、地元の声に耳を傾けて施工管理に努める」と述べた。

 来賓代表の牧野光朗飯田市長は、45年間にわたる期成同盟会の活動を振り返り、「悲願のリニア工事の着手」と表現。地元など4者で結んだ確認書を踏まえ「住民の生活環境への配慮を考え、安心安全を第一に工事を進めて」と呼び掛けた。

 松川工区はJRの委託で同機構が担い、戸田建設・あおみ建設・矢作建設工業の共同企業体(JV)が施工する。

 作業用トンネルを設けず、松川ダム下流に計画する松川坑口から西方向に山岳のNATM(ナトム)工法で掘る。

 準備工事では電柱などの移設を進めており、今月末に完了予定。4月以降は工事用道路やヤード整備に着手し、トンネル掘削は19年度末からを予定している。

 トンネル本坑は幅13メートル、高さ8メートルの計画で、掘削断面積は約100平方メートル。最大土被りは坑口の西約3・2キロの地点で約600メートル。

 式後、取材に応じた竹津局長は、近接する恵那山トンネルを例に「断層による地質不良の発生や、花崗岩系の地質のため、亀裂が発達して坑内に出水する可能性もある」として慎重に工事を進める姿勢を強調した。

 発生する残土は約90万立方メートル。仮桟橋で左岸の県道飯田南木曽線と右岸の市道大休妙琴線をつなぎ、本工事では両路線を一方通行で走り、中央道と三遠南信自動車道を利用して運び出す。

 残土処分の候補地は同市下久堅小林と龍江地区、下條村睦沢地区の3カ所だが、固まっていない。

 工事契約は松川橋梁東側の風越山トンネル約5・6キロのうち、西側の約2・3キロと黒田非常口(約1・0キロ)からなる黒田工区も含んでおり、工期は25年5月26日まで。

 黒田工区について同局長は「できる限り早く着工できるよう努めたい」と話した。

  

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