環境保全の計画公表

リニア中央新幹線

[ 2020年 11月 17日 火曜日 15時16分 ]

 リニア中央新幹線計画を巡りJR東海は16日、喬木村阿島などの天竜川橋梁と高架橋(約960メートル)の新設工事について、今冬から実施する準備工事に関する環境保全措置計画を公表し、関係自治体に送付した。12月ごろから必要な道路改良に入り、年明けから5月末まで天竜川中洲の樹木伐採と堆積土砂の掘削・置き換え工事を行う。

 準備工事の計画範囲は、阿島橋上流部の流域1・2キロで、中洲から左岸(喬木村側)までの区間。残る範囲の保全計画は、本体工事の着手前に別途作成する。

 本体工事となる天竜川橋梁新設では、河川内に4本の橋脚を設置する予定で、川の流れを橋梁中央部にある2本の橋脚の間に集める必要がある。中洲の伐採と土砂の撤去は、流れを変える準備として行う。

 準備工事に先立ち、喬木村阿島の喬木斎場から飯伊森林組合までの間で工事に使用する道路の改良を行う。待避所3カ所を設置して交差点3カ所を拡幅する。

 中洲の伐採は年明けから2月末ごろまでの予定。伐採木は全て廃棄する予定だが、一部を薪燃料などとして活用したいとする地元の意向があり、協議している。

 瀬替え工事は2月中旬から5月末までの予定。中洲に堆積した土砂を掘削し、喬木村側の堤防近くに置き換える。河川内からの運び出しはしない。

 準備工事での掘削は通常の水面より高い位置まで。河床を掘削して流れを中央部に集める工事は、本体工事の際に実施する予定。

 工事車両の運行は、往路と復路でルートを分ける。工事期間中の車両通行量は、河川に近い往復の重複部分で1日最大約40台。

 環境保全措置は大気や水、動植物生態系、環境への負荷の4項目。このうち動植物では、県絶滅危惧IB類の落葉低木コムラサキ1種について、生育箇所を回避することができないため、工事前に移植を行う。工事後も移植先の生育地で生育状況を調査していく。

 防音シート、低騒音・低振動の建設機械を採用。資材や機械を運搬する車両のタイヤ洗浄などで外来種の拡大抑制を図る。

 水環境の保全では、下流部に汚濁防止膜を設置し、工事で発生するにごり水が下流の公共用水域に与える影響を低減させる。

 公表した内容は10月に村内で開いた説明会で地元住民に説明済み。同社ホームページに掲載し、意見を募る。

  

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