環境対策巡る懸念伝える

リニア中央新幹線

[ 2021年 5月 13日 木曜日 15時11分 ]

 リニア中央新幹線計画を巡る阿部守一知事とJR東海金子慎社長のトップ会談が13日、県庁とJR東海東京本社を結ぶオンライン形式で行われた。阿部知事は環境対策などへの地元の懸念や要望を伝え、金子社長は地域との連携を第一に工事を進める姿勢を強調した。

 トップ会談は昨年3月以来で6回目。阿部知事は冒頭あいさつで「事業の推進には地元の理解と協力が不可欠。地元の思いと声に寄り添ってほしい」と繰り返した。

 開業時期に触れると、「1日も早く静岡県との協議を方向づけて事業が進むように」と要請。残土処理や環境対策で地元に懸念があるとし、きめ細かな対応を求めた。

 金子社長は、品川―名古屋間の工事費が当初より1兆5000億円増えて7兆円を超える見通しになったことに触れ、「投資家への開示基準を超え4月に公表したが、約7兆円となっても健全経営で運営していけることを確認した。今後とも早期実現を目指して取り組んでいく」と強調した。

 コロナ禍の影響に触れつつ、「工事そのものは順調に進んでいる」。先進坑を掘削している南アルプストンネル長野工区をはじめ、伊那山地、中央アルプス各工区の進捗や、1月に準備工事を始めた天竜川橋梁に言及し、「ペースを緩めることなく進めたい」とした。

 会談は非公開で行った。阿部知事の説明によると、県側は▽開業時期を予定通り進める▽騒音基準を超える地域への対応▽残土の受け入れ先の早期確定▽工事車両通行の環境面、安全面での対処―など求めたという。昨年12月に宇野護副社長を交えた関係市町村長との意見交換や地域からの要望事項を踏まえた。

 知事は、開業時期について「(金子社長からは)27年の開業は難しいが、仮に延びるとしてもできるだけ短くしたい、県内工区についてはペースを緩めることなく進めるという話だった」と述べた。

 環境や安全、騒音、工事車両の通行などに対する住民の懸念に触れ、「個々の住民、地域で認識や課題が違っているが、個別に丁寧な対応をするよう求めた」とした。

 知事は他に、県内駅への「1時間に1本以上の停車」、コロナ後の県内観光への協力などを求めたことも明かし、前向きな回答を得たとした。

 金子社長は「さまざまな課題について意見を交換し、相互に理解を深め、改めて協力関係を確認することができた」とするコメントを発表した。

◎写真説明:阿部知事とJR金子社長のトップ会談

  

関連の注目記事

powered by weblio


  

こちらの記事もどうぞ(広告を含む)

     







記事の検索はこちらから



















南信州電子版購読

スポンサーリンク

ふるさと納税でもらえる 南信州新聞 ふるさと納税でもらえる 南信州新聞