県のアセス技術委が大鹿でリニア計画の審議

リニア中央新幹線

[ 2011年 11月 7日 月曜日 10時48分 ]

 県の環境影響評価技術委員会(委員長・亀山章東京農工大名誉教授)は4日、大鹿村でリニア中央新幹線計画をめぐる初審議を開き、JR東海が提示した環境影響評価方法書について審議した。委員からは動植物の保護をめぐる調査を中心に資料や項目の不足を指摘する意見が相次ぎ、JR側に対応を迫った。

 亀山委員長ら13人が出席。概略ルート沿線の南木曽町、喬木村で現地調査を行った後、南アルプスを貫くトンネルの坑口に近接すると見られる大鹿村釜沢地区を訪問。引き続き、大河原の村交流センターで委員会を開いた。

 最初に同社環境保全事務所長野が解説ビデオを交えて方法書の概要を説明。奥田純三所長が補足し、「本委員会や知事の意見を踏まえ、手続きを進めて環境保全に努める」と述べた。

 その後に行った意見交換では、委員からアセス方法をめぐる資料の不備を指摘する意見が相次いだ。

 中村寛志信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター教授は、動植物の分布調査について「挙げられている種が足りない」と指摘し、市町村誌などの文献内容を精査して再度リストアップをするよう要望。大塚孝一県環境保全研究所自然環境部長は植物についても「重要な種が入っていない」とし、「認識不足を感じる」とした。

 大塚委員はまた、JR東海が12月に着手する予定の猛禽類の調査についても、「イヌワシとクマタカがリストから抜け落ちている」と指摘。亀山委員長も「繁殖状況が確認された鳥だけを調査するのでは済まない。十分に対応してほしい」と求めた。

 トンネル掘削の残土処分をめぐっては、塩田正純前工学院大学教授が「1時間当たりに運搬車両は何回走るのか」と質問。JRは「トンネルの長さや斜坑の位置が決まらないと分からない」とし、工事用車両の通行については「既存の道路をなるべく使おうと考えている」とした。

 水源地保護については、鈴木啓介信大理学部教授が「水に対して地元の意識が高い。地下水についても現地調査をするべき」と主張。JRは「これから地元の自治体、専門家の意見を聞きながら、しっかり調査を進める」と応じた。

 猿庫の泉、松川ダムの貯水池回避を掲げている同社の姿勢に対して「両地点は回避するとしているが、上流の水源域は回避しないのか」とする質問もあった。JR東海は「平面的に両地点を回避するとしたが、水源域を回避しないというわけではない」と答えた。

 委員会は12月と1月にも会議を開き、方法書の内容について審議。結果を阿部守一知事に報告し、知事は方法書に対する意見を提出する際に参考とする。

 会議終了後、亀山委員長は「資料にかなりの不備があったので、大幅に追加してもらうことになる」と話した。

  

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