考え方の違い明確に リニア中央新幹線計画段階配慮書に700人

リニア中央新幹線

[ 2011年 8月 20日 土曜日 8時08分 ]

 リニア中央新幹線建設促進飯伊地区期成同盟会(会長・牧野光朗飯田市長)と同建設促進長野県協議会は18日、飯伊地域地場産業振興センター大ホールで「リニア中央新幹線計画段階配慮書」の説明会を開いた。JR東海が5日に公表した計画段階の配慮書で中間駅の位置を示す直径5キロの円に「現飯田駅」が含まれず、3キロ幅のルートの一部が10万市民の水がめである水源域にかかっている問題などについて同社から直接説明を聞き、質疑応答を行った。参加者は主催者側の予想(300人)をはるかに上回る約700人に上り、住民の関心の高さがうかがわれた。

 説明会には、JR東海から宇野護取締役・中央新幹線推進本部長、本田敦同推進本部企画推進部長、県協議会から事務局を務める小林透県企画部交通政策課長らが出席。冒頭、牧野会長は「リニアがいよいよ夢物語から現実の問題として動き出し環境影響評価の段階に進んでいく。環境配慮書の策定にあたり、当同盟会はJR東海に水源域回避、交通アクセス、現飯田駅併設、地域との十分な協議という4つの要望を提出した。しかしながら、公表された配慮書は必ずしも要望に沿ったものとなっていない。本日直接説明を受け、地域の考え方とJRの考え方の違いを明らかにするとともに、課題を解決していくスタートとなる有意義な説明会にしたい」とあいさつした。

 1時間半の説明会で当初は30分をあいさつとJRの説明、1時間を質疑応答にあてる予定だったが、JRの説明が終わった時点で残り時間は40分。JRの説明の後、先ず水源域の問題について、出席者から「松川入財産区の管理地とルートの一部が重なる。JRは影響があると言っている。影響をできる限り小さくするのでなく、どのように影響が出ないようにするのか」と質問。

 JRは「水源は大変大事。トンネルで計画しており、地質によって影響が違ってくるが、まったく影響が出ないということはない。トンネルの掘り方の工夫や設定によって変わってくる。地質調査も含めもう少し詳細な調査が必要。どうしても不安をぬぐえなければ最終的に3キロ幅の中で回避が可能」と説明した。

 このほか「今後調査をするというが、飲用だけでなく農業用水などにも使っており、影響がゼロに近ければいいが、いつまでにきちんとした説明をしてくれるのか」との質問も。JRは「3キロ幅の中でボーリング調査を行い、結果は市と県に示していく。環境影響評価を進めていく中でやっていきたい」と答えた。松川については「明かりで通過したい」との考えを初めて示した。

最大の焦点である中間駅の設置位置については、出席者から「現飯田駅併設は技術的には可能だが、建設コストが500―600億円かかるので困難というなら、県や地元が用意すれば併設の可能性はあるか」「駅の位置がどこであろうと飯田線の駅まで500メートルは大変不便。飯田線を廃止したいと聞いているが真偽はどうか」との質問が出た。

 JRは「金額も大きな要素だが、影響は市街地の生活環境との関係や用地の確保もあり難しい」「飯田線は線形が良くなく改良は難しい。中央道が整備され、輸送量が旧国鉄から引き継いだ当時に比べ半分ぐらいに減っている。しかし、生活路線としては大事な路線。リニアができたからと言って維持していかないことはない」と答えた。

 飯田駅とのアクセスについて「現駅は飯田ICから遠いというが、羽場大瀬木線が完成すると5分」と認識を質したのに対し、JRは「承知しているが、現線での評価だと5キロの円の中に入っていないだけ」とした。

  

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