豊丘でリニア事業説明会開く

リニア中央新幹線

[ 2014年 11月 6日 木曜日 9時34分 ]

豊丘南小学校で開かれた説明会 東京―名古屋を結ぶリニア中央新幹線計画で、国土交通相から工事実施計画の認可を受けたJR東海は4日夜、県内では初めて豊丘村で事業説明会を開いた。同村では2016年度からトンネル掘削を始めたい考えを示し、大鹿村の南アルプスのトンネル掘削も同程度のスケジュールを想定していることを明かした。県内では18日まで9市町村9会場で開く。

 

 住民約190人が出席。最初にJR側がスライドを交えながら全体計画、村内の工事概要、環境保全の取り組み、用地取得に伴う補償、今後の進め方について説明し、住民からの質問に応じた。

 

 中心線測量、用地説明・取得を経た後に行う工事説明会と工事開始の時期は、工期が長く、地権者が少ない非常口を含めたトンネル部から着手し、橋梁・高架橋、地上構造物に順次着手する考えを示した。

 

 同村内ではトンネル部が15年度末から工事説明会、16年度から工事で使用する道路の改良とトンネル掘削に着手、高架橋と変電所が17年度中頃から工事説明会と工事を行う計画とした。

 

 自治体ごとにスケジュールは異なるとする一方、県内では最長工期となる南アのトンネル掘削について「早く掘りたいと思っているが、豊丘村のスケジュールより特に早めることは考えていない」とした。

 

 神稲地区に設置する変電所の具体的計画も示した。敷地面積は4ヘクタールで、受電設備、変換器、出力の3つの設備を備える。傾斜地のため、盛り土を行って平坦にするが、段差をつけて施設の高さを抑えるとした。

 

 坂島と戸中に設ける非常口(斜坑)と壬生沢の坑口から掘削するトンネルは、いずれも標高が高い東の方向に掘り進める。坂島と戸中の非常口は、ヤードの設置計画を地図で示し、沿線で懸念が強い工事用車両の運行ルートについて「道路管理者や関係自治体と調整し、決定したい。計画が具体化できた段階で、住民や地権者に説明する」とした。

 

 村内唯一の地上区間となる壬生沢川渡河部はドーム型の防音防災フードではなく、防音壁を設置する。トンネルと防音壁の間は緩衝工を設置し、車両が坑口を通過する際に生じる微気圧波を緩和する。

 

 飯田市の駅につながる天竜川の渡河部も防音壁とし、外の景観が見られるようにする。

 

 用地取得は、国が定めた基準に基づいて金銭で補償する。地上区間は約4メートルの緩衝帯を含めた22メートルの用地幅を計画。トンネル区間は地上までの距離が5メートル未満の土地を取得し、5メートル以上30メートル未満なら区分地上権を設定する。

 

 出席者からは、工事の方針や補償の考え方などをめぐって、個別具体的な質問が出された。

 

 河床が上がっている壬生沢川への排水を懸念する声に同社は「氾濫の危険性があるという話は聞いている。管理者の県と相談し、余裕がなければ何らかの対策を打ちたい」と回答。水資源の事後調査やモニタリングの調査地点の選定については「まずは村に相談し、各地で聞き取りを行いながら、掘削で影響がありそうな所を選定していきたい」とした。

 

 非常口のヤードに入る労働者の数を問う質問には、山梨実験線の延伸工事を例に「1つの非常口で一番多い時に1日延べ100人程度になる」との予測を伝えた。

 

 残土処理場の選定は「近いところから優先順位を付けながら絞り込みをしている。運搬経路の絞り込み作業も並行して行い、関係自治体や道路管理者と相談して決めていく」とした。

 

 終了後、下平喜隆村長は「いよいよという感じ。大きな工事になるので、しっかり住民の不安を払拭できるよう村としても取り組んでいきたい」と話していた。

  

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