豊丘村、残土処分地計画が前進

リニア中央新幹線

[ 2017年 2月 8日 水曜日 17時11分 ]

リニア豊丘発生土置き場位置図

 リニア中央新幹線建設で対応を協議する豊丘村リニア対策委員会の第6回が7日夜、村保健センターで開かれ、JR東海は建設工事に伴う残土処分の候補地の本山(ほんやま)について、次の段階に進めたい意向を示した。地権者の最終的な同意などを経て、早ければ年度内にも処分地が決まる見通し。

 大鹿村―豊丘村の伊那山地トンネル(15・3キロ)のうち中間付近の坂島工区(5・1キロ)に関する工事説明会は「(本山の)発生土置き場が固まった後」とし、今後の進行具合によっては年度内の開催もある。

 本山の候補地は村内を流れる虻川上流の山間に位置し、その沢筋を埋め立てる。

 JRは候補地の下流域を対象にした住民説明会や対策委でのやりとりを踏まえ、多くの理解が得られたとして「使う前提で次のステップに入らせていただきたい」とした。環境アセスや行政手続きを進める。

 伴野、福島、壬生沢の3区でつくる本山生産森林組合は、3月に開く総代会で最終的に同意するかどうか判断する。

 同組合は埋め立て後の後利用は考えず山林に戻す意向を示し、埋め立て後の維持管理をJR側に求めてきた。JRは当初「工事後の管理は地権者」としていたが、その後方針転換し、先月末の下流域を対象にした住民説明会では「工事後も責任を持って発生土置き場を管理する」との姿勢を強調。管理期間は山林の保水能力が回復するまでを目安とし「少なくとも20~30年」。保水能力が確保できなければ延長もあるとした。

 同組合長で伴野区長の長谷川義久さんは「本山に発生土を運び込むのは大賛成ではなく、運搬車両が村の中心部に下りてくるのを回避するため。交渉の中である程度の合意点に達したが、安全性を高めるよう今後も求めていく」と話した。

 本山の候補地には伊那山地トンネルのうち村内2カ所の非常口(作業用トンネル)から出る約130万立方メートルの残土を埋める。設計図だと、盛り土面積は約8ヘクタール。盛り土の安全性を高めるため3カ所に埋設工を設置する。下流部にはコンクリート造りの擁壁を置き、さらに下部には調整池(容量1400立方メートル、面積850平方メートル)を置く。埋め立て後、平たん部は植樹し斜面は緑化によって山林に戻す計画だ。

 この日の会合にはJRや県、中部電力の担当者が出席。JR側は工事用道路の安全対策として村道や林道など道路の改良箇所100カ所以上を示した。

 坂島工区について、JRは昨年9月、大手ゼネコン清水建設(東京)を代表とする共同企業体(JV)と工事契約を締結した。工期は2026年9月30日まで。JVの事務所兼作業員宿舎は福島区の広域農道沿いにある旧土捨て場に計画する。JV社員や作業員を合わせると50人規模になり、3棟と駐車場を設ける予定。

 村内区間は東西に地下で約10キロ通過し、坂島、戸中の2カ所に非常口、柏原にはリニアに電力供給する「豊丘変電所」ができる。トンネルの出入り口は喬木村境を流れる壬生沢川付近にできる。戸中非常口とトンネル坑口の工事説明会は今年の秋以降となる見通し。

  

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