阿智村リニアアセス委がJRへ質問状

リニア中央新幹線

[ 2015年 12月 5日 土曜日 8時39分 ]

 阿智村のリニア中央新幹線工事の社会的な影響を調べる社会環境アセスメント委員会(岡庭一雄会長)は3日、村道1―20号線に関してJR東海へ質問状を送付することを決めた。また、今月15日ごろをめどにJRの担当者を招いての懇談会を開催する。

 質問状は、これまでの村や村議会からの要望や住民ヒアリングなどを踏まえ、村内の国道・村道で残土運搬が行われると「地域コミュニティーの存続とともに村の最大産業である観光産業にも重大な影響をもたらす」とし、村・議会の要望点について環境保全協定を締結するよう求めた。

 その上で「地域のさまざまな不安が解消されないまま事業の準備が進み、対立や混乱が生じている」として①村道1―20号があったから萩の平に斜坑が計画されたのか。もしなければ工事用道路を設けたか②村と議会の要請について社内で検討がなされたか。代替道路は考えられたか。あるいは工事の影響を最小化する方法は考えられたか―2項目の確認を求めた。

 委員会内の協議で、質問状の送付に異論は出なかったが「こぶしを振り下ろすところまで考えないと平行線になるのでは」「リニアは歓迎だが工事中の10年間が課題。事業者としてはできるだけ早く条件交渉に持ち込みたい」との意見もあった。

 岡庭会長は、今月15日ごろにJRの担当者との懇談会を設けたいとの意向を示し「委員になった方は調査報告を受けて一般よりも客観的な判断ができる。それぞれ懇談会での質問事項を用意してほしい」と呼び掛けた。

 同委員会はJRが行った環境影響評価で考慮されていなかった住民生活や観光産業などへの社会的な影響を明らかにしようと始まり、交通量調査や渋滞シミュレーション、沿線住民と事業所、観光客への聞き取り調査、住民アンケートなど10項目の調査を行った。

 今後、JRとの懇談、委員会内での協議を経て報告書をまとめ、①原案事業をそのまま許可する②負荷軽減措置を求めて許可する③原案と異なる代替案を求める④いかなる事業も村内では許可しない―の4つのうちどれかを村に答申する。住民向けに報告会も開催する。

  

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