JR東海は14日、高速鉄道技術の進歩について見学、学習できるリニア・鉄道館をオープンする。蒸気機関車から超電導リニアまで計39両の実物車両を展示しているほか、時速500キロを模擬体験できるリニア展示室や国内最大級の鉄道模型など多彩な展示を備えている。
1日に開館式を開き、報道陣に公開した。年間60万人の来館を見込んでいると話した金子利治館長は「鉄道の高速化に向けて取り組んだ技術の進歩を知り、子どもたちに日本のものづくりに対する夢を育んでもらいたい」と期待を膨らませた。
最大の見どころは39両に及ぶ実車両。高速鉄道のシンボルとしては、いずれも世界最速を記録したMLX01形式のリニア車両(2003年・時速581キロ)、新幹線試験電車300X(1996年・433キロ)、蒸気機関車C62系(54年・129キロ)を展示した。
懐かしい0系新幹線や、飯田線でもゲタ電車の名で親しまれたモハ52形式電車など、新幹線から在来線までの車両が並び、内部まで見学できるようにしている。
体験コーナーでは、最新鋭のN700系新幹線をはじめとする運転体験シミュレータ10基を設置。新幹線やリニアなど多彩なミニチュアが走る210平方メートルの巨大模型や鉄道のしくみを学べるコーナーも人気を集めそうだ。
リニア展示室では、体験を通じて浮上や走行の原理を学べる展示や、時速500キロの世界を模擬体験できる映像ルームを備えている。
14日にオープン。入館料は大人1000円、小中高生500円、幼児(3歳以上)200円。開館時間は午前10時―午後5時半で、毎週火曜日が休館。