JR東海 松本で説明会 、Cルートの優位性強調

リニア中央新幹線

[ 2009年 9月 3日 木曜日 14時41分 ]

 県内の一部地域が疑問を呈しているリニア中央新幹線の工事費試算をめぐり、JR東海は1日、松本市で開かれた説明会で積算の根拠とした考えを示した。南アルプスを貫くトンネルの工事については「費用は過去最高水準を想定している」とする一方、それを踏まえても南アルプスルート(直線・C)の優位性は変わらないとの見方を強調。中間駅の地域負担は路線分を自己負担することから「新幹線に比べてかなり小さくなる」とした。

 県内5地区の期成同盟会を対象に県協議会が開き、飯伊からは市町村や経済団体の関係者ら50人が出席。同社の宇野護執行役員らが説明に当たった。

 延長20キロ、最大土被りを1400メートルと想定している南アトンネルの建設費については具体額の提示を避けたものの、恵那山や飛騨、権兵衛など複数の長大トンネルの建設事例と費用を挙げて「南アは最も高かった恵那山トンネルを上回ると踏んでいる」と説明。ただ、トンネル区間の長さは伊那谷ルート(迂回・B)が248キロ、南アルートが232キロとBの方が長いため、全区間のトンネル建設費に大きな差異は生じないとした。

 維持運営費や設備更新費については、グラフを用いて1年当たりの費用差を解説。伊那谷ルートは南アルートに比べて維持運営費で年190億円、設備更新費で同100億円割高になるとし、積算の根拠とした項目別の想定費用も示した。

 輸送需要量についても東京―名古屋間の直行旅客と中間駅間の区間旅客の想定数を比較して図式化。諏訪・上伊那エリアに駅を設ける伊那谷ルートは、飯田エリアに置く南アルートに比べて区間利用者が15%増えるものの、全体の8割強を占める主要の直行旅客が12%程度減るとの見通しを伝えた。

 地域負担を前提としている中間駅の整備費については、「場所によって変わるため、具体額は示せない」としたうえで「路線建設を当社が自己負担するため、地域が3分の1、国が3分の2を負担した長野新幹線の各駅に比べても、かなり軽いものになると考えている」とした。

 質疑では上伊那や諏訪の関係者が、全国新幹線鉄道整備が定める「沿線地域の振興への寄与」を踏まえるよう求め、県内利用者が最も多い伊那谷ルートによる整備を要求。同社は「長野県の考えは理解している」とする一方、全体の利用者減が予想されるBルートが同法の規定に当てはまるか、「バランスが難しい」とした。

 これまで以上に南アルートの優位性を強調した内容だったため、飯伊の関係者は好意的に受け止めた。

 飯田の関係者は、南アルートの支持が多かった世論調査の結果などを示して「いい加減、伊那谷ルートを県民の総意とするのはやめてほしい」と指摘。「速やかにルートを決定し、必ず2025年に開業してほしい」と要望した。

 終了後、飯田商工会議所の熊谷秀樹リニア対策推進室長は「今まで以上に前向きな内容で勇気づけられた。地元としてJR東海の意向を支援したい」と話した。

 一方、小坂樫男伊那市長は「県に対し県としての意向を示し独自の試算をするよう求めたい」とした。

  

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