JR東海がリニア中間駅の飯田市以北への設置を示唆

リニア中央新幹線

[ 2011年 1月 6日 木曜日 9時38分 ]

 東京―名古屋を40分で結ぶリニア中央新幹線の2027年開業を目指すJR東海は5日、飯田下伊那地域への設置を想定している中間駅について、飯田市以北の郊外への設置を想定していることを示唆した。秋までに確定させたい考え。飯田市や南信州広域連合は中心市街地にある現飯田駅への併設を求めていることから、今後本格化する調整は難航することが予想される。

 山田佳臣社長が、現飯田駅への併設や同市以南への設置では県民多数の理解を得られにくいとする考えを明らかにした。他地域からのアクセス性などを理由として挙げ、現飯田駅に向けて路線を敷くことは困難との見方も示した。

 基本計画では、地形・地質調査の範囲として高森町の山吹駅付近を北限、泰阜村門島駅付近を南限とする20キロ幅が直線の南アルプスルートとして設定されているため、飯田市の上郷・座光寺地区または高森町内への設置を想定しているものと見られる。

 一方、ことしをリニア誘致の「正念場のなかの正念場」と位置付ける飯田市や南信州広域連合は、既存交通網との合理的な結節を願って現駅への併設を求めており、両者の考えに隔たりがあることが浮き彫りになった。

 JR東海はまた、具体的な経路や中間駅の設置場所に関する計画を、年内の早い時期に沿線自治体に公表する意向も明らかにした。

 今秋の着手を目指す環境影響評価を円滑に進めるため、路線案を提示した上で沿線都府県との本格的な協議に入りたい考え。その際、現行20キロの路線幅は、2―3キロほどの線形に絞り込まれる見通し。

  ×    ×

 JR東海が飯田市郊外への中間駅設置を示唆した背景には「造りやすいところにつくる」(山田社長)との合理性を追求する姿勢がある。明かり区間を最小限にして土地収用の必要範囲を狭め、コストを低減させたい考えがあるものと見られる。

 地元、飯田市や南信州広域連合は、駅設置の効果を最大限に導き出せるのは既存交通網の結節点にある現飯田駅への併設だと主張。駅設置に共う公共投資の拡大も危惧して「地域にとって“いくら何でも無理”と思えるものを出していくのは難しい」(牧野市長)と訴えている。

 両者の考えの隔たりは、国交相交通政策審議会中央新幹線小委員会が12月に発表した中間まとめの受け止め方にも見られる。

 同小委は中間駅の設置場所について「市街地への近接性や在来線、高速道路との結節性、駐車場の空間確保などに配慮する必要がある」と指摘し、他の交通機関との連携で高度なトランジットハブ(交通結節点)として機能させるよう促しているが、牧野市長が「既存の交通網の上に機能を持つ駅を造るものだと理解している」としたのに対し、山田社長は県民多数の視点から「併設が必ずしも使いやすいものにならない」とした。

 現駅併設は郊外に比べて建設費の増大が予想される。一方の郊外設置も同等かそれ以上の公共投資が必要になる。

 JR東海、地元ともそれぞれ互いの負担増を意識しながら、便益の読みを違えている。

 JR東海と沿線との調整で、地元側の交渉主体となるのは県。飯伊の意向をどこまで汲み取るかが注目されるが、伊那谷ルートを求めてきた地域への配慮もあり、不透明。阿部守一知事は、同小委の中間まとめの段階では調整のテーブルにつかない考えを示している。

  

関連の注目記事

powered by weblio


  

こちらの記事もどうぞ(広告を含む)

     

最近の記事

地元産の安全な野菜を

4月8日水曜日17:35

テイクアウト情報を発信

4月8日水曜日17:31

阿智村昼神温泉郷のハナモモが見ごろ

4月7日火曜日16:11

現新の前哨戦 熱帯び始め

4月7日火曜日16:09

青空の下 桜満開

4月6日月曜日16:20

自然感じる憩いの場に

4月6日月曜日15:09

「根羽学園」が開校

4月4日土曜日14:23

名桜巡り「少しでも和んで」

4月4日土曜日14:47

夢へ「一歩」踏み出す

4月3日金曜日15:02

カタクリが見ごろ

4月3日金曜日15:00

訪問看護ステーション開設

4月2日木曜日15:05

ピカピカの1年生が祈願

4月2日木曜日15:24

佐藤氏が出馬正式表明

4月1日水曜日16:56

さらしでマスクづくり

4月1日水曜日16:25

「プール開き」へ清掃に汗

3月31日火曜日15:22








記事の検索はこちらから

















南信州電子版購読



スポンサーリンク

ふるさと納税でもらえる 南信州新聞 ふるさと納税でもらえる 南信州新聞