JR東海がリニア計画の説明会

リニア中央新幹線

[ 2013年 6月 14日 金曜日 9時13分 ]

 JR東海は12日、リニア中央新幹線計画の説明会を飯田市高羽町の飯田文化会館で開き、環境影響評価の進ちょくや中間駅のイメージについて説明した。飯田市が回避を求めている猿庫の泉については「風越山深層部をトンネル掘削した場合の影響は全般的に小さいと想定される」、同市座光寺の恒川遺跡群は「重要な文化財の埋蔵地であることは承知している」との認識を示し、9月にも公告する準備書で具体的ルートとともに予測評価の結果を示すとした。

 水源域については、湧水「猿庫の泉」への影響の観点から説明。風越山周辺の3カ所で地質調査、ボーリングを実施した結果、地表面の砂礫(されき)層の下部は花崗岩で構成されているとし、「その浅層部は亀裂が多く風化が進んでいるものの、深層部は亀裂が少なく、風化のない良好な岩盤だった」と説明。周辺部の水門調査では猿庫の泉が地表水に類似していることが分かったとし、「浅層地下層が起源になっているものと想定される」として「風越山深層部をトンネル掘削した場合の猿庫の泉への影響は全般的に小さいと想定される」との認識を示した。

 概略駅位置のほぼ中央、800メートル四方の広さで飯田線の南にある恒川遺跡群については、「郡庁跡が未確認のため、北側で行われていた調査範囲を遺跡群全域に広げ、北側の遺構エリアと恒川清水について、国の史跡指定を目指していることを飯田市から聞いている」と説明した。

 いずれも回避の是非をめぐる言及は避け、水源域については「回避してほしいとする地元の要請を踏まえ、準備書で具体的ルートとあわせて予測評価の結果を示す」、恒川遺跡群は「重要な文化財の埋蔵地であることは承知している。技術や地形地質など具体的観点からの検討結果を加味してルートを絞り込み、準備書で示す」とした。

 中間駅については、示したイメージを基本に「今後は各駅の計画を具体化する」とし、賃借可能とした高架下部分について「地元負担を前提に、さまざまな機能を併せ持つ複合施設としての駅とすることもできる」とした。

 また、駅に隣接する施設やアクセス道など中央新幹線の広域利用促進のための施設整備について「地元自治体でお考えいただく」とした。

 質疑では住民からリニア計画の妥当性や、周辺環境や生活への影響、必要電力量、土地収用などについてさまざまな意見が出された。

 工事用道路について同社は「基本的にはできる限り既存の道路を使い、必要に応じて改良を加えたいと考えている」と説明。具体化にあわせて県、地元自治体と相談するとした。

 土地収用については「全国新幹線鉄道整備法に基づき、整備新幹線の手順と同様に土地の斡旋や調査、測量、地権者との交渉など地方公共団体に協力いただき、進めたい」とし、「これから詳細を詰める」とした。

 工期の短縮や部分開業を求める要望には「早く実現したいという思いは同じ。ただし、大深度地下の品川や名古屋、また長大トンネルの南アルプスの掘削には10年以上の工期を要するため、大幅な工期短縮は現状では難しいと考えている」と説明。全線開業の足かせになる可能性があるため、部分開業は予定していないとした。

 また、飯伊に設置する中間駅の停車数については「開業時期の経済状況やほかの交通機関の利用状況、駅周辺の開発状況、利用見込みなどを踏まえ、開業時期に決める」とした。

  

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