JR東海がリニア評価書の内容説明

リニア中央新幹線

[ 2014年 4月 25日 金曜日 9時32分 ]

 リニア中央新幹線計画の環境影響評価(アセスメント)で、23日に評価書を国土交通相に送付したJR東海は同日、長野市内で会見し、報道陣に評価書の内容を説明した。59項目の知事意見すべてに回答し、工事用車両の通行台数削減の方針を示すなど地域の懸念に配慮したと強調。担当部長は「今後の事業説明会や工事説明会などを通じ、地元に対して丁寧に説明しながら事業を推進したい」と話した。

 JR東海の沢田尚夫・中央新幹線推進本部環境保全統括部担当部長らが説明。ポイントとして▽ストックヤード(仮置き場)の活用による工事用車両の発生台数削減▽豊丘神稲の非常口削減の検討▽小渋川橋梁のトンネル化を含む大鹿村内の計画変更の回避▽地下水・水資源の予測評価結果の記載の明確化▽要請に応じた工事用車両運行計画をめぐる市町村との協定締結▽ミゾゴイ・ブッポウソウの確認調査実施―の6項目を挙げた。

 工事用道路の通行台数削減については「地元の関心が高く、知事意見でもいただいた。大鹿村や南木曽町などのトンネル発生土については、ストックヤードの確保に努め、現場近くのヤードから発生土置き場へ向かう車両の台数を調整する」と説明。長期間を要するトンネル掘削と、比較的工期が短い地上部の工事の着手時期をずらすなど工夫し、同時期に運行する車両を削減する考えも示した。

 知事意見が求めた工事用車両の運行計画に関する市町村などとの協定締結は「山梨リニア実験線でも経験がある」とし、「要請に応じて関係市町村と運行計画などについて相互に確認するなどの対応をする」と記した。内容については「今後に示す工事用車両の運行計画に盛り込むものとイメージしている」とし、運行が想定される事業実施区域外の上伊那郡中川村も対象になる考えを示した。

 非常口の数は、計画の11カ所が「必要最小限」とする考えを強調。県環境影響評価技術委員会でも提示した、大鹿村釜沢など4つの坑口を減じた場合の工期を評価書に記載し、「どのケースも開業予定の2027年を超える工期となる。また、工期を延長すると騒音や振動など生活環境に影響を与える期間の増大につながる」と説明した。

 一方、豊丘村内2カ所のうち、神稲の虻川坂島橋の南西に計画している非常口は「削減した場合も1年程度の工期延伸にとどまることから、削減の可能性の余地が見込まれる。今後さらに検討を進める」とした。

 知事意見が求めていた小渋川橋梁のトンネル化や変電施設の地中化、非常口と工事用道路の見直しなど大鹿村内の計画変更を含む検討は、「小渋川橋梁のトンネル化は工期と掘削土量が増加するなどの影響が生じる」として評価書に従来計画を維持する考えを記載。「安全性の高いところに橋梁を計画したことをあらためて評価書に記載した。変電施設も地中化する必要がない安全な位置に選定した」とした。

 工事用道路については、村の考えを聞きながら代替案を検討する姿勢を評価書に明記した。

 沿線で水枯れへの影響を懸念する声が大きい地下水や水資源は、事業調査とモニタリングの概要を新たに記載し、知事意見に応じる形で「具体的な調査計画を県に報告し、結果を公表する」との文言を加えた。

 沢田部長は「新たな知見も取り入れながら、引き続き環境影響の回避、低減を図りたい」と話した。

 提出を受けた国交相は、45日以内に環境相からの意見を得て、90日後の7月22日までに同社に対して意見を述べる。その後に同社は評価書を補正してアセス結果を確定し、公告、縦覧して環境影響評価の手続きを終える。

 評価書はJR東海のホームページに掲載されている。

  

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