JR東海と飯伊16自治体が意見交換

リニア中央新幹線

[ 2016年 10月 4日 火曜日 15時55分 ]

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 3日に県飯田合同庁舎で開かれたリニア中央新幹線計画に関するJR東海幹部と飯田下伊那地域など16自治体の意見交換会では、首長たちが計画の進ちょくに伴い具体化している沿線住民の不安の声や情報不足で説明に苦慮している状況を伝え、地域との連携を重視するよう求めた。着工後も地元と調整する場の確保を求める意見に宇野護中央新幹線推進本部長は、大鹿村が設置を計画しているリニア連絡協議会を例に挙げ、「市町村単位になると思うが、工事が始まった後も調整をとっていきたい」と述べた。

 事業者のJR東海と地元市町村の間を仲介して円滑な計画の推進を図ろう―と、県が開催。取締役の宇野本部長ら同社の幹部と、飯伊市町村と南木曽町、中川村の首長らが非公開で意見交換し、終了後に宇野本部長や水間武樹県リニア整備推進局長が報道陣の質問に応じた。

 出席者らによると、市町村長からは、着工後も地元と連絡調整、情報共有する場を確保するよう求める意見が出された。

 JR側は市町村と工事関係者を含めた工事期間中の調整の場となる大鹿の連絡協を引き合いに市町村ごとで対応する考えを示し、宇野本部長は「積極的に参加し、コミュニケーションをとらせていただく」と述べた。

 一部で着工時期が迫るなか、候補地の段階にとどまっている発生土置き場については、複数の首長が住民の不安が高まっている状況を伝えて対処を求めた。

 宇野本部長は、環境調査の実施―地権者の内諾―設計と安全対策の確保―住民への説明―を決定までの手順として挙げ、「慎重に進めているので時間がかかる」と説明。声を踏まえ、「地域で話題になってから間が開き、地元で不安が募っている、払拭してほしいという話を受け止め、できることは進めたい」と語った。

 また、発生土置き場について複数が求めた、下流域の住民を含めた地域への説明について、「運搬の話もあるので、理解していただけるように進める」と同意。許認可をする県の立場から、水間局長は「安心安全がどう担保されるかしっかり見ていく」とした。

 首長からは他に「住民の立場に立っていない」「説明会で一度話をしてそれきりになり、住民のストレスがたまっている」「対策協議会だけでなく、少数派の声も聞くべき」などの指摘があり、JR側は発生土の運搬経路や用地取得などについて、計画が具体化した段階で住民に計画を示す―との説明をしたという。

 終了後、飯田市の牧野光朗市長は「多くの首長たちが住民との間で矢面に立ち、不安、心配の声を受け止めている。JRには住民の状況を理解し、不安払拭に努め、市町村との関係を大事にする姿勢を維持するよう求めた」と話した。

 大鹿村の柳島貞康村長は「これまで想定していなかった課題が着工後に生じることも想定される。今後立ち上がる連絡協などを通じ、すぐに連絡、調整できるようお願いしたい」。阿智村の熊谷秀樹村長は「住民の声は多様で、村としても的確に伝えるよう努めているが、JR東海には事業者の立場で、村民の多様な声に耳を傾けるよう求めた」と語った。

  

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