JR東海の松本社長が名古屋市内で講演

リニア中央新幹線

[ 2009年 3月 18日 水曜日 15時09分 ]

 JR東海の松本正之社長は16日、名古屋市内で講演し、全額自己負担で建設する予定のリニア中央新幹線について、直線ルートにより2025年の開業を目指したい考えをあらためて強調した。脱鉄輪・超電導への脱皮の効果を「新幹線の敷設以上だ」と指摘。残る4項目の調査について回答を可能な限り早く行い、着工を急ぎたい考えを示した。

 最初にリニアの取り組みと結びつけるかのように、狭軌から広軌へと飛躍し、国土の大動脈となった東海道新幹線の敷設をめぐる経過を紹介した松本社長は、「生みの苦しみがあったが、日本の成功が世界の高速鉄道時代の扉を開いた」と強調。モーターを改良した新型車両の投入や過密ダイヤの編成を経て輸送力増強とスピードアップを図った2003年の「第2の開業」についても言及し、「投資が100%に達した時に、効果が発揮される。大切なのは我慢しながらいかに投資を継続できるかだ」と指摘した。

 首都圏―中京圏での2025年開業を目指すリニア中央新幹線については、脱鉄輪・超電導への脱皮の意義を強調。2005年に実用化のめどがたった一方、各地の整備新幹線を優先させる国の投資の見通しが立たないとし、「全額自己負担で建設する方針を固めるに至った」と話した。

 ルートは、首都圏―中京圏を直線的に結んだ範囲図を示し、「地形地質調査では南アルプスについても、適切な施工方法により建設することが可能だとのことだった。東京と名古屋を直線的に結ぶ約290キロの(想定額)5・1兆円ならギリギリでやれるだろうと判断した」と語った。

 全国新幹線鉄道整備法にのっとって建設する意向もあらためて伝え「初めて民間が行う事業だが、国土交通省に照会したところ、法律上、問題はないとのことだった」。懸念される電磁波や騒音問題については「山梨実験線では、電磁波の影響は国際基準の100分の1(沿線)となっている」、「騒音は車体の断面積が小さいため、防音設備を設置しやすい」などと語った。

 また、延伸工事中の山梨実験線については、今後、新たに14両編成の新型車両を投入するとし、大深度地下での運用も見据えた実験も行う意向を明かした。

 昨年末、国土交通省から残る4項目の調査の指示を受けたものの、着工までには調査の実施、営業主体・建設主体の指名の受諾、整備計画の決定、建設指示の受諾、工事実施計画の申請・認可を完了しなければならず、開業を目指す2025年から逆算すると、それほど時間は残っていない。

 松本社長は「手続きをできる限り早くすませ、物理的なことにつなげたい」と話した。

 飯田下伊那地方からは宮島八束会頭ら飯田商工会議所、リニア飯田駅設置推進協議会の幹部らが出席した。講演前、松本社長やリニア中央エクスプレス建設促進経済団体連合会長の岡田邦彦名古屋商工会議所会頭と談笑する機会があった宮島会頭は「松本社長から力強い言葉を頂いた。熱い思いを聞き、飯伊も全力で応援したいという気持ちを強くした。飯田駅の実現に向け、全力で取り組みたい」と話していた。

  

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