阿智村清内路の清内路伝統野菜保存会(櫻井道治会長)は15日、松沢地籍の圃場で苗の定植と生育棚の設置作業を行った。人工授粉による管理を行い、優良な清内路かぼちゃの選別を行う。
清内路の伝統野菜は、各戸で自家採種されて伝えられていたが、交雑などにより本来の特徴が分からない状態になっていた。同会は清内路かぼちゃの品質統一と栽培技術の確立を目指して2011年から活動している。
ことしは4月11日に種をまき、苗を生育。気温が0度以下まで下がった日が4日あり、一部が霜の被害を受けたものの、約680本が順調に生育した。残りの苗は20日ごろに旧清内路中学校近くの畑に植える予定だ。
この日は会員11人が作業。畑に張ったマルチシートの穴に苗を植え、たっぷりと水をかけた。続いて、人工授粉をする部分に生育棚を設置。徐々に気温が上がる中、黙々と作業に汗を流した。
それぞれの畝ごとに番号を振って厳格に管理していく。今後咲く花は自然交配を避け、6月中旬から7月に掛けて人工授粉を行う予定だ。8月末ごろに収穫し、形の良いカボチャを選んで種を採取する。
櫻井会長は「栽培に関しては新型コロナウイルスの影響もほとんどない。今年も順調に育ってくれれば」と話していた。
◎写真説明:清内路かぼちゃの苗を植えうる参加者ら