阿南町新野の「十九庵(じゅうくあん)の大銀杏(おおいちょう)」が鮮やかな黄色に色付いた。町の天然記念物で樹齢は推定600年。高さ25メートル、枝の広がりは約30メートルに達し、陽の光に照らされ輝き、大きな存在感を発揮している。近くを走る国道151号からも目に付き、吸い寄せられるように足を運ぶ観光客の姿もみられる。
新野を治めていた関氏の初代盛春が1429年に逝去し、2代目の盛国が菩提を弔うため、この場所に瑞光院の前身となる瑞光庵を建立。記念樹としてイチョウを植えたと伝えられる。
町によると、今年は10月20日ごろから徐々に色付き始め、月末には全体が黄色で覆われた。4日は、澄み渡る青空に光り輝くイチョウ、足元を彩るドーム菊の赤や黄色と、鮮やかな色が織り成す美しい風景が、地区住民や観光客らの目を楽しませていた。
◎写真説明:青空に黄色が映える十九庵の大銀杏