「峠の国盗り綱引き」4年ぶり歓喜の勝利

地域の話題

[ 2009年 10月 27日 火曜日 15時28分 ]

 飯田市南信濃と静岡県水窪の青年同士が領土拡大をかけて綱引きを行う「第23回峠の国盗り綱引き合戦」が25日、県境の兵越峠(標高1、168メートル)・国盗り公園で開かれた。前回までの3連敗でアドバンテージを失った信州軍は、春から重ねた練習の成果を発揮し、4年ぶりに勝利。通算成績を12勝11敗とし、歓喜の渦のなか領土境を再び1メートル静岡側に押し戻した。

 武田信玄が遠州攻略の際に進軍したとされる兵越峠を合戦の舞台に、1987年(昭和62)年から旧南信濃村、旧水窪町の両商工会青年部(現在は飯田商工会議所遠山郷支部青年部、天竜商工会青年部水窪支部)が地域興しのイベントとして開いている。

 勝った県が国境を1メートル相手側に広げるのがルール。信州軍はこれまで一度も遠州軍の侵入を許していないものの、昨年までの3連敗で後がなくなっていた。

 観客が小旗を振り、大声援を送るなか、両軍12人ずつの国盗り3本勝負がスタートした。

 気合を入れて臨んだ信州軍は、春から練習してきた、制限時間を見計らった「耐えて、最後に引く」の戦法で挑んだ。1、2本と同じ作戦で連勝し、勝利。喜びを爆発させた隊員たちは、ナンバーワンとばかり指を秋空に付き立て、大将の牧野光朗飯田市長を胴上げした。

 5月に「信州遠山郷綱引き隊」を結成し、全日本選手権大会で優勝した進友会(岡谷市)の指導を受けながら力を付けた。真剣に取り組んできただけに、その姿を見守ってきた隊員の家族のなかには涙を流して喜ぶ人もいた。

 林辰彦青年部長は「本気で臨んだ綱引きで勝利。努力が実り、うれしくてたまらない」と感激していた。

 詰め掛けた1000人余の両県住民は綱の動きに一喜一憂しながらも、古来から続く互いの絆の深さを再確認していた。

  

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