飯田市の天龍峡で、早咲き桜の「春めき桜」が咲き始め、鮮やかなピンクの花が訪れた人の目を楽しませている。
春めき桜は中国原産のシナミザクラと沖縄のカンヒザクラの交配種で、飯田では例年3月中旬ころに開花する。
9日に天龍峡の「りんご足湯」前の木が開花した。今年は昨年に比べ約1週間ほど開花が早いという。
春めき桜は、川路まちづくり委員会が地域づくり連携を結んだ神奈川県南足柄市から2014年5月に130本を譲り受け、天龍峡エコバレーの各企業や地区内の小中学校、保育園の敷地内に植えた。植樹に携わった橋本國男さん(78)は「だいぶ大きくなり、見応えが出てきた」と語る。
2月末に有志が肥料やせん定などの手入れをした。低樹木のため管理がしやすいという。
一帯には希少な天龍峡ヤマザクラをはじめ、天竜川右岸にはヒガンザクラ、ソメイヨシノ、ヨウコウザクラ、左岸には八重桜が植わる。近年は病気に強いジンダイアケボノの植樹も進めている。
橋本さんは「天龍峡は約3カ月間にわたり、さまざまな桜が楽しめるのが特長。観光ではぜひ桜の鑑賞も楽しんでもらいたい」と話した。
◎写真説明:開花した春めき桜(天龍峡のりんご足湯前で)