伊那谷と静岡県浜松市を結ぶ秋葉街道を中心に、大鹿村内の旧道再生に取り組んでいる「秋葉古道歩き隊」は26日、大鹿デイサービスセンターを訪れ、地域のお年寄りらに活動を紹介した。
村のコミュニティーチャンネルを通じ隊の活動などをまとめた映像を流したところ、視聴した利用者から「もっと詳しく知りたい」といった反響があり、副隊長の秋山光夫さん(68)が訪問。利用者ら12人と懇談した。
秋山さんは、2007(平成19)年の隊発足から、伊那市境の分杭峠―飯田市上村境の地蔵峠の間約60キロを整備するまでの道のりを説明。旧道が塩の道と呼ばれたゆえんや、作業の苦労話を交えて語り掛けた。
ほこら、社、地蔵など街道沿いの名所に触れると、利用者からは「子どものころは変わった地蔵もあった」「親から伝え聞いたことがある」などの声。街道にまつわるエピソードが次々に飛び出し、秋山さんは「新たな発見。ぜひ記録として残していきたい」と語った。
また、秋葉街道再生に向けて取り組む他団体と一緒に作製したというDVDをプロジェクターを使って流し、秋山さんが解説を加えた。
秋山さんは「当時のことについて文書でほとんど残っておらず、お年寄りの記憶が頼み。聞き集め、形として後世に残していきたい」と話していた。